高月彩良、木村拓哉と“再共演”も同じシーンなく「廊下ですれ違うこともなかったので悲しいんです…」<未来への10カウント>
端整なルックスに加え、クールで落ち着いた雰囲気から実年齢より上の役柄を務めることが多い女優・高月彩良が、4月14日にスタートした木村拓哉主演ドラマ「未来への10カウント」(毎週木曜夜9:00-9:54、テレビ朝日系※4月21日[木]は夜9:00-10:04)に出演。今作では実年齢より8つ上の教師であり、産休に入る直前の妊婦という難しい役に挑戦している。出演シーンこそ少ないながらも、第2話では、木村演じる松葉台高校ボクシング部のコーチ・桐沢祥吾に“バトンを渡す”という、重要な役どころを担う。 【写真を見る】ちょっぴり“あざとかわいい”ポーズをリクエスト! このほど高月にインタビューを行い、演じる梅田涼子についてや現場である「職員室」の雰囲気、第2話の見どころについて、“憧れの先輩役”を求められることへの思い、そして今後トライしたいことなどを聞いた。 ■ずっと笑いをこらえながら演じていました ――「未来への10カウント」に教師役で出演されていますが、オファーを受けた時の感想から教えてください。 そうそうたるキャストの皆さまとご一緒するということで、お話を頂いてから撮影に入るまでずっとプレッシャーを感じていました。クランクインの日も緊張していましたが、同じシーンに八嶋智人さんがいらっしゃって、第一声で「おっ!よろしくね」とフレンドリーに声を掛けてくださったことで、少し和んだ記憶があります(笑)。 ――八嶋さんはやはりムードメーカーですかね? 職員室も楽しそう(笑)。 楽しいです!八嶋さんが先陣を切って話題を提供してくださって、「本番!」の声がかかるギリギリまで皆さんを笑わせてくださいます。だから私も八嶋さんと絡むシーンでは、ずっと笑いをこらえながら演じていました。 ――今回は教師役。そして臨月の妊婦という役どころですね。 私にとって初めてのチャレンジです。今まで学生役をさせていただくことが多かったので、こういう「先生」と呼ばれるような大人の役を演じる立場になったんだなと実感しながら役に向き合いました。 ――しかも、まさかの32歳の役! 以前、23歳と32歳で二役を演じるという経験をさせていただいたんですけど、どちらかというと23歳でいる時間が長かったので、今回のように最初から実年齢よりかなり年上というケースは初めて。もうその年齢の役がきてしまったか…!と驚きました(笑)。 ――高月さんはもともと大人っぽいですからね。 今まで自分の年齢とピッタリ合う役だったことがないんですよ。小学生の時に高校生を演じて、中学生の時にはもう社会人を演じていて、そして今は30代の妊婦さん。どういうことですかね?(笑) ――どうでしょう(笑)。最近は後輩から憧れられる先輩の役も多いですよね。 そうですね。憧れてもらっているかは分かりませんが、実生活でも後輩が増えたなというのは感じています。事務所でも年下の後輩がどんどん増えていて、いつの間にか公式サイトでは上から4番目にいるんですよ(笑)。 ――今までは先輩も多かったし、後輩の立場でしたから、ある意味楽ができたけど…。 はい。昔は楽だったんです。(所属していたユニット・)bump.yの時も、(松山)メアリさん、(桜庭)ななみさんがいたから甘えられましたし、私は伸び伸びと自分らしく、自由にやらせていただいていたんですけど…。今は逆の立場になりました。普段はどちらかというと頼る側なので、やっぱり不思議な気持ちです。 ――不思議?頼られる役は苦手ということですか? いえ、すごくうれしいことですし、そういう役をやるときの方が自分も生き生きするので楽しいんですけど、性格的には正反対なので、違和感というか、どうしたらいいんだろうと考えていた時期もありました。でも、最近はそのギャップも楽しもうと思っています。そういう役を頂けるということは本当にありがたいことですので、役に説得力を持たせられるように頑張ります! ――今回は未知の領域である妊婦さんの役。演じる上で、お母様に話を聞いたりはしましたか? 母には恥ずかしくて聞けなかったです。絶対、「あんたの時はこうだったよ」って、私のことを言われると思ったので(笑)。でも、今回の役ではお腹の膨らみを衣装で表現したのですが、その膨らみの部分を装着した時、すごく優しい気持ちになりました。 子どもを授かったことはないので、どんな気持ちになるのか分からなかったんですけど、「こんなに優しい気持ちになるんだ」と驚きました。ここ(腹部)に子どもがいるんだな、と思うと…お芝居をしていても、お腹を守るような動きになりますし、一挙手一投足が丁寧になりますね。初めての感覚でした。 ――第2話では、妊婦だからこその印象的なシーンがあるんですよね? はい!(笑) 急に産気づいてしまってキャスター付きの椅子で疾走するシーンなんですけど、八嶋さんが後ろで押してくれていて、アドリブで周りの生徒に「見るんじゃない!」とか「見るんじゃありません!」って叫んでいるんです(笑)。私は(陣痛で)痛がらないといけないのに笑っちゃって、「笑ってんじゃん!」ってツッコミをもらったりして、あのシーンは面白かったです(笑)。 ■木村さんが私のことを見守ってくれていると祈って演じました ――そして主演の木村さんとはSPドラマ「教場II」(2021年、フジテレビ系)以来の共演ですが、今回は木村さんとのシーンはなさそうですか…? ないんです…!現場でもお会いできなかったですし、廊下ですれ違うこともなかったので悲しいんです…。「教場」では先生・生徒の役としてたくさんの時間を過ごせたんですけど、今回は画面越しの再会ですね。でも、木村さんが私のことを見守ってくれていると祈って演じました。 ――直接の共演はなくても、木村さん演じる桐沢にとっては大きなきっかけになる、重要なキャラクターですからね。 木村さん演じる桐沢に“バトンを渡す”重要なキャラクターということで、とても光栄なことだなと思いました。ドラマの後半に子どもを職員室に見せにくるとか、産休明けで仕事復帰するとか、そういうシーンがあったらうれしいな…。その時こそ、木村さんにお会いしたいです! ――ちなみに、木村さんが座長の現場はどういう空気感なんですか? 木村さんは、普段すごく優しくて気さくで、自分より周りのことを第一に考えてくれる方です。ただ、前回共演させていただいた作品は警察学校が舞台で厳しい教官の役、今回はボクシング部のコーチ役で、そういうストイックな役に入っている時の木村さんはとても緊張感があります。 役として分かち合うシーンがくるまではあえてあまり談笑しない。カメラが回っていないときや、リハーサルの時にも役としての指導をしてくださるんですけど、一貫して役に誠実に向き合っているイメージはあります。緊張するんですけど、褒めるときはすごく優しく褒めてくださるので、メリハリが本当にすてきです。 ――メリハリは大事ですよね…。では、涼子のキャラクターも含めて第2話の見どころを教えてください。 「未来への10カウント」は、本当にいろんな人たちのドラマが詰まっている魅力的な作品です。桐沢の人生がこれからどういう方向に進んでいくのかとか、生徒たちの思いとか、先生たちからの生徒への思いとか、こんなにいろんな人たちの熱い思いが詰まった作品ってあまりないですよね。シリアスな場面もたくさんあるんですが、職員室でのやりとりとか、涼子にも面白いシーンがあるので、そこは笑いながら見てほしいです。 コロナ禍で次に進むことが怖かったり、億劫になったり、未来へ向けてネガティブな気持ちでいる人が多いと思うんですけど、私もこういうパワーのある作品に出合えて、心が震えたので、ちょっと前を向く力が足りてないな、という方はこの作品を見て元気をもらっていただけたらうれしいです。 ■いつか弾き語りでライブをしてみたい ――では、2022年は寅年ということで今後トライしてみたいことは? 自分に合った声域を探すこと、ですかね。ボイトレにたくさん通って、自分の声の上手な出し方を知りたいです。今もボイトレはしているんですけど、目的によってトレーニング方法も全然違うので。私は歌が好きなので、歌い方のレッスンを受けて自分を磨いていきたいですし、舞台にも挑戦してみたいので、映像作品と舞台の声の出し方の差についても研究してみたいです。 ――ちなみに以前されていたギターはまだ続いていますか? こっそりずっとやっています。いつか弾き語りでライブをしてみたくて、かなえたい夢の一つです。 ――おおっ!それは昔の高月さんを知っている人にとっては感慨深いでしょうね。 bump.yの頃を知っているファンの方からは、当時の曲を弾いてほしいというリクエストも多いですね。それもあって「COSMOの瞳」は練習しました! ファンの方がコードを起こしてくださったので、練習できたんですけど、他は分からないので練習できていないです(笑)。それ以外にもだいぶレパートリーは増えましたが、まだまだ練習が必要なので、毎日触っています。 ――どんな曲を弾くんですか? 尾崎豊さんに憧れて尾崎さんの曲ばかり弾いていたんですけど、最近はSaucy Dogさんの「シンデレラボーイ」とか、瑛人さん「香水」とか、割と新しいポピュラーな曲を練習しています。いつかInstagramに弾き語りをアップしたいんですけど、まだまだ…練習しなきゃって感じです。 ――これはファンの方も期待しちゃいますね。 そうですね。近いうちに絶対インスタにアップします! ■いずれは韓国ドラマにも…! ――ちなみに、プライベートでトライしてみたいことは? 韓国ドラマにハマっているので、韓国ドラマをたくさん見ること(笑)。最近は「サウンドトラック #1」というハン・ソヒさんが出ている作品とか、泣けると話題の「39歳」を見ています。 ――韓国ドラマはNetflixもあって日本のファンも多いですよね。どういうところが面白いんですか? たくさん話数がある中で一人一人のキャラクターを深く掘り下げてくれるので、見応えがあるんです。それに出ているキャストさんも美男美女が多くて、見ていて眼福だなって(笑)。仕事のモチベーションが上がりますよね。もっともっと見たいです! ――いずれは韓国ドラマに出てみたいですか? それも一つの目標です!これまでは主人公の恋を支える子とか、応援するポジションが多かったので…もし出られるなら、自分が誰かに恋する役をやってみたい。みんなキラキラしていて、見ている人がキュンキュンするようなラブストーリーに出てみたいですね。 ――日本の作品ではどうですか? コメディー作品で、思いっきりふざけたキャラクターをやってみたいです!見るからに「この子、はっちゃけてるな~!」って思っていただけるような(笑)。普段のクールで頼られるキャラのイメージから脱皮じゃないですけど、殻を破れるように頑張りたいです。 ◆聞き手=月山武桜