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トヨタの自操式福祉車両「フレンドマチック」が想像以上に「フレンドリー」だった!

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運転補助装置を取り付けたモデル

 トヨタの福祉車両は、ウェルキャブと呼ばれている。そのうち、運転する人の支援をする装備を揃えたクルマを、フレンドマチックと呼んでいる。 【画像】ウェルキャリーはリモコンで車いすを電動でルーフ上に収納(36枚)  フレンドマチックには4つの種類あり、5つの支援機能の組み合わせによって区別されている。タイプ I は、専用パワーステアリング/バックドアストラップ/助手席前倒し機構&操作ストラップの3つを備える。専用パワーステアリングは、とくに停車中や低速時などに操舵力を標準車に比べ約50%(車種により程度が異なる)軽く操作できるように制御されている。力の衰えを感じる人にはありがたい配慮だ。  バックドアストラップは、車椅子を使う人でもバックドアを閉められるように、長めのストラップが取り付けられており、それを引っ張ることで跳ね上げられたバックドアでも一人で閉じることができる。  助手席前倒し機構&操作ストラップは、運転席に乗車したあと、折りたたんだ車椅子を後席足元へ収納しやすいよう、助手席背もたれを運転席から前倒しできるようにした機構と、その操作のためのストラップが取り付けられている。この折りたたんだ車椅子を後席へ置く場合には、それなりの腕力が必要だ。  以上のタイプIは、基本形といえる。

タイプ I をベースに3つのグレードが存在

 タイプ II は、上記の3装備に加え、車椅子から運転席へ乗り移る際に、運転席を電動でもっとも後ろまでさげるリモコン機能=リモコン式専用運転席パワーシートが付いている車両になる。運転席には、中折れ機構というものが備わり、体の姿勢にあわせて背もたれを密着させられる特別な機能もある。  また、ドア側の側面には、車椅子からの乗り換えをしやすくする移動ボードが折りたたまれており、これを手前に出すと、車椅子とクルマの座席面がつらなって、腰を横へずらして乗り降りすることができる。  タイプ III は、クルマの屋根に車椅子を収納できるルーフキャリア=ウェルキャリーを取り付け、一方で、タイプ II に装備されていた助手席前倒し機構&操作ストラップと、リモコン式専用運転席パワーシートの2つの装備を省いた仕様だ。ルーフキャリアに車椅子を収納できることにより、車内の乗車人数や積載を減らさずに済む。また、腕力に自信のない人にとって、重い車椅子を持ち上げる手間を省ける。  タイプ IV は、タイプ III と同じウェルキャリー(ルーフキャリア)を屋根に取り付けているが、タイプ III で省かれたリモコン式専用運転席パワーシートを装備する。  以上のように、車椅子の人が自ら運転する際に支援する装備を備えるのがフレンドマチックだが、実際に運転するときに必要となる、たとえば手の操作だけで運転できるようにするなどの器具をトヨタでは用意していない。障害を持つ人は様々な体の具合があるため、それらの器具については専用メーカーで別途調達することになる。  そのうえで、乗車や車椅子の載せ降ろしなど、支援機能としてフレンドマチック車があるのだ。フレンドマチックに対応した車種は、現在、アクアとプリウスになる。  フレンドマチックの車両価格は、プリウスの場合でSグレード(2WD)のタイプIが6万6000円、タイプIVで67万8500円の追加となる。ただし、福祉車両であるウェルキャブの一種なので、購入や維持に対する税制などの支援を得ることができるはずだ。

御堀直嗣

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