億り人・おけいどん氏の「ぐうたら投資」の基本メソッド 分散するのは銘柄・国だけでなく意識や時間も
●【基本メソッド5】セクター分散 なるほど、銘柄数を適度に増やしたほうがいいんだと、ご理解いただけたでしょうか。 「OK、OK。今や何でも半導体が無いと動かないから、半導体関連がいいよね。日本株だったら信越化学工業かな。米国株なら今はやりのエヌビディアか」 ちょーっと待ってくださいね。銘柄分散は大事です。ですが、ただ複数の銘柄を持てばいいわけではありません。セクター分散もしましょう。 基本メソッド6で語りますが、国分散も加えることで、それぞれの値動きが異なるため、よりリスク分散ができます。 セクター分散に話を戻します。いくら銘柄分散していたとしても、同じセクターで銘柄を持ってしまったら、なんらかの事情でそのセクターが全面安になると、大きなダメージが出ます。 たとえば、先ほどの例は半導体関連でした。信越化学工業、エヌビディア、TSMC(台湾)、ASMLホールディング(オランダ)等はすべて半導体関連銘柄です。それぞれが世界トップクラスの企業ですが、それでもこれらの銘柄は半導体市場が低迷すると、同じ時期に下落する傾向があります。 「なるほど、だったら、全部のセクターの銘柄を持てばいいんだね」と思われがちですが、無理に全セクターを持つ必要もありません。ご自身の肌に合わないセクターもあると思います。図2-3を参考にしてバランスよく、複数のセクターに分けてください。
●【基本メソッド6】国分散 国分散もセクター分散と同じような考え方です。国によって株価の動きが異なることがあり、そこに分散する意味があります。2022年から2023年は米国株が難しい展開であったのに対して、日本株は違う動きを見せました(図2-4)。 2022年の日本株はディフェンシブな動きをして、高配当株を中心に堅調でした。2023年は日経平均株価がバブル期以降の高値を更新、2024年は34年ぶりに史上最高値を更新しました。また、TOPIX(東証株価指数)も2024年に史上最高値を更新しています。 逆に、それより前は、おおむね米国株の方が好調でした。 参考までに、私の投資先地域別シェアをご紹介します(図2-5)。 2022年以降、保有する日本株が株価を上げたため日本の比率が高くなっていますが、今後、米国および先進国(日米以外)のシェアを上げたいと思っています。先進国(日米以外)には、英国やカナダ、オランダなど、新興国にはインドや台湾、ブラジルなどが含まれます。 私のように数十の多国籍分散は必要ありませんが、まずは日米への国分散から始められてはいかがでしょうか。 キーワードは、「国分散」「セクター分散」です。どうです? 「ぐうたら投資」の全体像が見えてきましたか?
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