億り人・おけいどん氏の「ぐうたら投資」の基本メソッド 分散するのは銘柄・国だけでなく意識や時間も
2024年にスタートした新NISAをきっかけに、株を保有するだけで得られる株主優待や配当を目的に投資を始める人も少なくないだろう。高配当株・増配株を保有する「ぐうたら投資」で資産1.8億円を築いたおけいどん(桶井 道)氏は2020年にFIREを達成し、現在は年間200万円以上の配当金を得ながら暮らしている。 【円グラフ】株や債券をどれくらの比率で保有しているのか、億り人・おけいどん氏のポートフォリオ
新刊『おけいどん式「高配当株・増配株」ぐうたら投資大全』をもとに、「ぐうたら投資」の基本メソッドを解説。後編記事では、主に銘柄や資産の「分散」方法について紹介する。【前後編の後編。前編から読む】
不労所得を得るための個別株投資 おけいどん式・投資メソッド(4~10)
●【基本メソッド4】銘柄分散 個別株に投資するならば、保有銘柄の株価が10%程度の下落をすることは想定に入れておかねばなりません。さらには、投資においては最悪の想定(覚悟)も必要です。株価が買った株価の半分になることも想定しておいたほうがいいです。 株価が半分になるなど、そうそう頻繁に起こることではありませんので、怖がらないでもらいたいのですが、1つだけ避けたほうがいいことがあります。 それは、1銘柄に集中投資すること。その銘柄の株価が資産額に直撃しますから、非常にリスクが高いです。 ですから集中投資はやめましょう。 10~20銘柄への分散投資、さらに資産が増えれば25銘柄に分散投資がいいと思います。もっとも、投資を始めてからすぐに25銘柄も持つ必要はありません。投資額が増えるとともに銘柄数も増やしていけばいいのです。逆に、25銘柄で怖いなら、もっと増やしても構いません。 私はもっと分散していて現在100銘柄くらい持っています。多く分散することで、1銘柄で何か起こっても、ポートフォリオ全体へのダメージは小さくなります。 仮に15銘柄に均等に分散投資していたら、1つの銘柄が10%下落したとしても、ポートフォリオ全体への影響はたったの0.7%未満です。これが25銘柄に均等分散なら0.4%に過ぎません。 最悪の想定もしてみましょう。仮に1社が不祥事を起こして株価が暴落し、半分になったとしても、15銘柄に均等分散していれば、ポートフォリオ全体への影響は3.3%程度に過ぎません。これが25銘柄だと、たったの2%です。 さらには、配当金が減配(配当金が前年比で減ること)や無配(配当金が無くなること)になった場合にも、銘柄分散しておくと、配当金減少のダメージが小さくなります。 「1銘柄集中投資がダメなら、2銘柄にすればいいんじゃないの?」と思われるかもしれません。ただ、この場合、どちらか1銘柄の株価が半分となった場合にポートフォリオ全体へのダメージは25%にも及びますし、配当金が無配になった場合にも受け取れる額が大きく減ります。 「ぐうたら投資」のキーワードは「銘柄分散」です。どうです? 「ぐうたら投資」が見えてきましたか?
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