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全世界的に「2割」経済が落ち込む? 今後は大企業の経営危機も

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THE PAGE

 トヨタ自動車が来年の業績予想を発表しました。それによると売上高は前期との比較で約2割減、営業利益は約8割減となっています。日産自動車も生産能力の2割削減を軸に社内の調整を進めていると報じられています。自動車業界は産業界のリーダーであり、情報網を駆使して生産計画を立案しています。売上高と生産能力の違いこそありますが、主要2社で「2割」という数字がほぼ一致しているという現実を考えると、全世界的に2割程度、経済が落ち込む可能性について覚悟した方がよさそうです。

トヨタの業績予想は売上2割減、日産も生産能力2割削減

 トヨタ自動車は5月12日、2021年3月期の業績予想を発表しました。コロナショックで業績の見通しが立たず、業績予想を見送る企業もある中、売上高と営業利益のみとはいえ、今年度の予想を公表した同社の姿勢については高く評価してよいでしょう。  同社によると2021年3月期の売上高は前期比19.8%マイナスの24兆円、営業利益は前期比79.5%減の5000億円となっています。売上高が2割落ち込むと赤字に転落する企業もありますが、トヨタは高収益体質ですから売上高が2割減でも何とか黒字経営が維持できる見通しです。地域別の販売予測は未定となっていますが、同社としては全世界規模で自動車の需要が2割減ると見ていることになります。  日産はまだ決算を発表していませんが、今後2年間で2割程度生産能力を削減し、それに伴ってスペイン工場を閉鎖する方向性で調整を行っていると報道されています。来年の生産台数はまだ分かりませんが、多少のタイムラグはあるものの、日産も2割程度の需要減少を見込んでいることが分かります。

GDPの大幅下落も確実視

 経済全体の動きを示すGDP(国内総生産)については、2020年4~6月期については年率換算20%以上の下落が確実視されており、2020年全体でも数%以上のマイナスになるといわれています。GDPの中には、生活に欠かせない基礎的な消費などが含まれますから、企業の業績と比較すると変化は多少緩やかですが、それでも1割近くのGDPが消滅するというのは大変な事態です。  トヨタという日本を代表する企業ですら2割減を予想しているわけですから、業種や企業の体力によっては3割減、4割減になるところもあるはずです。これまでは飲食店を中心に中小零細企業の対策が急務でしたが、今後は大企業の中にも経営が危うくなるところが出てきます。信用不安から連鎖倒産などが起きないよう、金融当局は十分な流動性を確保する必要がありそうです。 (The Capital Tribune Japan)

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