KC-46、米空軍から15機追加受注 94機に
ボーイングは現地時間1月21日、米空軍から空中給油・輸送機KC-46A「ペガサス」を15機追加受注したと発表した。契約額は21億ドル(約2179億円)で7回目の受注となり、これまでの契約と合わせると94機になった。 米空軍の追加発注は今年に入り2回目で、前回12日は第6ロットとして12機を追加発注。KC-46Aの初受領は2019年1月10日で、これまでに42機が引き渡されている。ボーイングは米空軍向けとして179機の製造を計画している。 KC-46Aは、旅客機の767-200ERを母機とした空中給油・輸送機。コックピットは787と同様15インチ・ディスプレイを装備している。エンジンは米プラット・アンド・ホイットニー(P&W)製PW4062で、最大離陸重量は41万5000ポンド、搭載燃料は21万2299ポンド。空中給油のほか、輸送機として人員や物資、負傷者を運べる。 給油方式は、米空軍機が採用するフライングブーム方式のほか、米海軍・海兵隊機のプローブ・アンド・ドローグ方式の2形式に対応。ブームはフライ・バイ・ワイヤ方式の最新型で、給油オペレーター席には24インチの高解像度3Dディスプレイが設置された。また、前部胴体上部には自らブーム方式で給油を受けられる給油口を備える。 航空自衛隊も導入計画を進めており、今年から引き渡しが始まる見通し。6機を調達する計画で、鳥取県の美保基地への配備を予定しており、2019年1月に防衛省が公表した単価は、1機約249億円となっている。
Tadayuki YOSHIKAWA