【このニュースって何?】兵庫県知事選でSNSが議論に → SNSのよくないところって何?
日々のニュースの中に「学び」のきっかけがあります。新聞を読みながら、テレビを見ながら、食卓やリビングでどう話しかけたら、わが子の知的好奇心にスイッチが入るでしょうか。ジャーナリストの一色清さんがヒントを教えます。
オーストラリア議会は「16歳未満禁止」法案を可決
SNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)の影響力や功罪についての議論が盛んになっています。11月17日に投開票された兵庫県の出直し知事選挙では、県議会から不信任を突きつけられて失職した斎藤元彦氏が当初の予想をくつがえして当選しました。その原動力になったのがSNSによる斎藤氏支持の盛り上がりだといわれます。ただ、SNSで流れた情報の中には誤ったものや相手陣営への誹謗(ひぼう)中傷があったといわれ、選挙結果にすっきりしないものを感じている人も少なくないようです。こうしたことから、選挙でのSNSの使い方についての議論が盛んになっています。 11月28日には、オーストラリア議会が16歳未満のSNS利用を禁止する法案を世界で初めて可決しました。SNSには、子どもたちが性的な攻撃の対象になったり、いじめにあったりする社会的悪影響があるとして、それを防ぐことが目的だとしています。国によっては年齢による利用禁止の議論まで始まっているということです。 SNSは友人、知人とコミュニケーションをとるうえでも、自分を表現するうえでも、お金もうけをするうえでも、とても便利な道具です。ただ、使い方によっては社会によくない影響を与える道具にもなります。今回は、SNSにはどういう特徴があって、どういう使い方が望ましいかを、筆者なりにまとめてみます。 まず、SNSとは何か、という基本的なことからです。SNSはインターネット上でコミュニケーションをとることができるサービスのことです。X(旧ツイッター)、フェイスブック、インスタグラムなど用途に応じていくつものサービスがあります。こうしたサービスの会員になってSNSを使えば、文章や動画や写真やイラストなどを使って他人とつながり、情報を共有することができます。さまざまな動画を見ることができるユーチューブも、広い意味でのSNSと考えられます。