「発端は日本の”黒ムツ”」猫13匹を殺害した元税理士ら日本の動物虐待犯たちが、中国「動物虐待ビジネス」で神格化されるおぞましさ
「中国ヘイト」にはさせない
「それでも私たちは活動をやめません」 鈴木さんたちの活動は個人の集まりだ。鈴木さんのように動物保護活動関係者もいれば、学生も主婦もいる。共通するのは猫が好きで猫を守りたいとの思いがあり、立ち上がった人々だ。 「日本政府、ほかの国に向けても中国の法整備の必要を訴えています」 SNSの情報発信だけではなく、中国大使館や全国各地の領事館の前などで定期的に抗議活動や嘆願を行っていて、11月24日は東京・渋谷でもデモ行進を行う予定だという。 「私たちが渋谷を選んだ理由は、渋谷には中国をはじめとする外国人観光客が多数訪れているからです。地球の裏側にも情報が届くかもしれません。楊さんら中国の仲間たちによると、この問題は中国でもほとんど知られていないそうです。 私たちが声をあげても中国国内の虐待は残念ながら止められませんが、外圧をかけることで中国の人たちが動けるようにして犬猫を守ってもらえるようにしてもらいたいんです」 日本でアクションを起こすことで、国外から中国を巻き込んでいこう、という狙いだ。 「ただ懸念していることもあります。この活動は中国ヘイトや人種差別につながりやすいことです。中国ヘイトと混同して、『中国政府が法整備をしないのであれば、中国製品を買わない』など、ボイコットを訴える人もいるんです。 ですが、これはあくまでも中国政府に犬猫虐待禁止法の制定を求めること。私たちは中国も中国人もヘイトしません。あくまでも犬や猫の虐待を止めることが目的です」 憎むべきは中国人でも中国でもない、動物虐待愛好家とそれらの動画を売買している、命を軽んじる人々だ。 「動画が作り続けられれば、いずれその残酷さを競うようになるでしょう。人間がどれほどにまで残酷になれるのか……そして、その残虐さはいずれ人間にも向けられていくのはないか、と危惧しています。この問題は単なる動物虐待問題じゃありません。人間の尊厳がかかっている、人間としてどうやって生きているのか、という問題だと思うんです」 もちろん、中国で虐待ビジネスを止めることができても、虐待動画は別の国で作り続けていくかもしれない。そうならないようにするには、世界全体で止めるしかないのだ。 【詳しくはこちら】『《あなたのために猫を拷問します》「眼球まで全身隙間なく針を刺す」「硫酸をかけて溶かす」…拷問の果てに犬猫を殺害する中国「動物虐待ビジネス」の残酷な実態』
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