Yahoo!ニュース

IDでもっと便利に新規取得

ログイン

「えっ!もう退院?」背景にある病院の綱渡り経営

配信

  • この記事についてツイート
  • この記事についてシェア
47NEWS

   新入院と繰越入院の合計、つまり調査日時点で入院している患者数も、05年の10万人当たり1145人から17年の1036人まで、こちらも100人以上減少した。  それでも、日本の平均在院期間は世界の国々の中でも突出している。これはOECDの入院患者の平均入院日数に関する統計をみると歴然だ。厚労省の患者調査とは算定方法がやや異なるものの、日本は2位以下の国を大きく引き離している。高齢化が進む中「なかなか退院できない」患者が未だ多いのも事実だろう。 ▽短期化の構造  日数は世界で突出しているとはいえ、徐々に短期化している。その構造はどうなっているのか。    2002~17年のデータでは、男女とも、高齢になればなるほど平均在院(入院)日数は長くなる傾向がある。    44歳以下の若年・中年層では男性、75歳以上の高齢者層では女性のほうが長い。これは、女性のほうが男性よりも平均寿命も健康寿命も長いため、といえそうだ。全年齢の平均でも、女性のほうが在院日数は長い。

   性別・年齢ごとに詳細に分析してみたい。男性は各年齢層とも、日数は減少傾向にある。特に減少幅が大きいのは、45―54歳、55―64歳、65―74歳の中高齢層だ。    女性は全年齢の平均では男性より減少幅が小さい。しかし、65―74歳、85歳以上の高齢層で大きく減少している。特に、85歳以上の「超高齢」の女性は短期化が顕著だ。高齢化で、この傾向は今後も続くとみられる。   ▽収益性低い入院医療  短期化の背景には何があるのだろうか。    厚生労働省の第22回医療経済実態調査(19年11月発表)によると、民間の医療法人が運営する病院の18年度の利益率(損益の差額)は2.8%。前年度より0.2ポイント改善したものの、近年は1~2%台という「ギリギリ」の経営が続く。    一方、入院診療収益のない医療法人の診療所の利益率は6.3%、個人経営の診療所にいたっては30.4%という高水準だ。つまり、入院医療は他の医療に比べて、収益性が低いのだ。病院にとって入院医療の収益性向上が長年の課題となっている。

【関連記事】

最終更新:
47NEWS