アスリートも実践する「手書きトレーニング日記」の効力・はじめ方
デジタル全盛のこの時代、スポーツジムでのトレーニングやランニングの距離、その他エクササイズの実績を、確実に記録してくれるアプリやデバイスはたくさんあります。 しかし、いろいろなものを使いつつも、私は常に、紙のトレーニング日記をノートにつけています。とてもおすすめです。
紙のトレーニング日記をつける理由
まず、紙のトレーニング日記をつけているのは私だけではありません。由緒あるメディア「The Onion」にも、「スポーツジムに通う男性自分のやったエクササイズをすべて記録した小さなノートを持っている」という調査記事があります。 調べてみると、優秀なアスリートも同じように記録していることに気づきました。 オリンピックのアメリカ代表選手Mattie Rogersは「自分の練習、そのときの気分、その日の変化、痛みを感じたこと、良いこと、悪いことなどを書き留めていなかったら、自分のトレーニングにおける重要な相関性を逃してしまうと思います」とインスタグラムに書いていました。 View this post on Instagram A post shared by Mattie Rogers (@mattierogersoly) この投稿は昔のものですが、最近の投稿でも、Rogers選手が紙の日記をつけているのを見たことがあります。字がとてもきれいでした。 オリンピックのボート競技の代表選手で金メダリストのBrad Alan Lewisも、当時のトレーニング日記をもとに、自身の伝記『Assault on Lake Casitas』を書きました。 ある章の中で、トレーニングが特に身に入らないと感じていたとき、トレーニング日記をまったくつけていなかったと書いています。具体的には、信頼していないコーチにトレーニングの主導権を握られていたときの心情を詳しく綴っている箇所でした。 最終的に、そのコーチと練習するのはやめ、ボートを持ち出し、そのチームをクビになった選手と組んで、勝ち目のなかったオリンピック選考会で勝ったのです。すばらしいストーリーで、最高に良い本でした(少々脱線しましたね)。 あえて「アナログ」の理由 私が紙のトレーニング日記をつけているのは、紙のノートは自分のものだからです。スマホのメモアプリのようにパスワードを忘れて入れなくなることもないし、会社が倒産してクラウドサーバーが消失することも当然ありません。 もしアプリで記録していたなら、自分の新記録を樹立した年を振り返りたいとき、「Runkeeper」アプリと「Runtastic」アプリのどちらにランニングの記録があるのか、また、「Fitnotes」と「Hevy」のどちらに筋力トレーニングを記録していたかがわからなくなるのです。ですが、紙のノートなら、すべてのトレーニング日記と記録を本棚の中に保存できます。 また、アプリは好きにカスタマイズできませんが、紙は何でも自由に記録できるので、紙が好きなのです。 たとえば、ウエイトリフティングをしている間に考えていたこと、パーセンテージのチャート図や、キログラムとポンドの変換表、ジムや自宅でやった運動など、何でもノートに書きなぐることができます。 そして、よくできたウエイトリフティングに下線を引き、ギリギリでできたウエイトリフティングには波線を引くといった、程度によって印をつけることができます。 1週間後でも1年後でも、振り返ったときに、このようなものがすべて驚くほど役に立つと気付きました。