「衝動的」ではなく“計画的”…犯罪行為に見るサイコパスの行動特性とは?
「完全犯罪」を狙う知能犯
テレビのニュースで、不審者が昼間の路上で見境なく人を刺したりする通り魔事件が時折報道されます。「計画性がない」という点からすると、このような無差別の殺人を実行するような事件を起こす犯人はサイコパスではないということになります。 サイコパスは、愚かな人ではありません。優秀な経営者にも多いといわれるほど、デキる人が多い“人種”です。 どうすれば自分が逮捕されないかをきちんと考慮した上で犯行に及びます。みすみす捕まるような真似はしないのです。狙っているのは完全犯罪。その意味では、サイコパスは「知能犯」と呼ぶ方がふさわしいのかもしれません。 また、サイコパスは、職場などでも平気でハラスメントを行ないます。その一面だけをみると、やはり気分屋で、計画性などないようにも思えます。しかし、実際には自分の発言や行為をきちんと分析し、「この程度なら訴えられない」と見きわめているのです。 「ここまでなら許される」。そうと判断して、セクハラやパワハラをしているのではないかと考えられます。なにをするにも相手より優位に立ち、支配下に置こうとする特性のあるサイコパス。 相手にすると、こちらが疲弊していくだけです。できるだけ接点を持たないようにする。それが、VSサイコパスの最大の防御策といえるのかもしれません。
内藤誼人