買い取るべき! Jリーグ、レンタル移籍で輝いた選手(10)もっと移籍が早ければ…。J3からJ1に這い上がった苦労人
選手が定められた期間に他クラブへ移籍する制度である「レンタル(期限付き)移籍」。2024シーズンのJリーグでは、数多くの選手がレンタル移籍で新天地を求めた。なかには加入後すぐに貴重な戦力となってチームに貢献している選手も存在する。今回は、レンタル先で存分に実力を発揮したJリーガーをピックアップして紹介する。※成績は『transfermarkt』を参照。スタッツは『jleague.co』を参照。
FW:渡邉りょう(わたなべ・りょう) 生年月日:1996年10月25日 保有元クラブ:セレッソ大阪 レンタル先クラブ:ジュビロ磐田(レンタル期間:2024年8月~2025年1月) 2024リーグ戦成績(レンタル後):18試合2得点2アシスト 渡邉りょうは、今シーズン途中にセレッソ大阪からジュビロ磐田に期限付き移籍で加入し、18試合出場で2得点2アシストを記録した。 産業能率大学を卒業後、J3のアスルクラロ沼津でプロキャリアを始めた渡邉は、プロ1年目の2019年はJ3で7試合出場に留まったが、2年目からレギュラーに定着し、2022シーズン途中に藤枝MYFCに加入。クラブのJ2昇格に貢献すると、2023シーズンはJ2初挑戦ながら前半戦だけで13得点を挙げたことで評価を高め、シーズン途中にJ1のセレッソ大阪に加入した。 だが、J1のクラブではチーム内の競争が熾烈で壁にぶつかる。レオ・セアラからポジションを奪うことはできず、今シーズン前半戦はリーグ戦7試合でピッチに立つも、いずれも途中出場だった。 そこで心機一転、夏にJ1下位の磐田に加入すると、すぐに定期的な出場機会を得た。磐田の攻撃はエースのジャーメイン良を中心に展開され、相手のマークが特定のポイントに集中しがちだったが、裏抜けを狙う渡邉が上下に揺さぶることでバリエーションが増え、チームに変化をもたらした。 最終的に磐田は18位でシーズンを終え、J2降格が決定。しかし、渡邉加入後の5試合で2勝1分け2敗と良い流れをつかみ、残留の希望を感じさせる時期もあった。 J3で経験を積んだ「苦労人」の渡邉は、J1でも戦力になることを証明した。セレッソ大阪がレオ・セアラを残留させるかどうかは、渡邉の今後にも影響を与えそうだ。
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