"2人ともママ"だと何が大変? 子育て中の「同性婚」女性カップル、まちさん&テレサさんが語る
多様性への意識が高まるなかで、多様な家族のかたちも増えつつある。坂田まちさんとテレサさんは、京都市で暮らす女性どうしのカップル。人生を共にして15年以上になる2人は2022年の夏、テレサさんが出産するかたちで子どもを迎え、ママ2人・子ども1人・愛犬との家庭を築いている。同性カップルとして子どもを迎えた過程や精子提供者との関係、2人ママ家庭であるために直面した問題、同性婚の法制化についての想いを伺った。 【写真】"男か女かじゃなく、アナタが好き!" セクシュアリティを公表した12人のスターセレブたち
インタビューを行った2024年1月当時、2人の長女は1歳5カ月。「『ママ』と話し始めたばかりです」とテレサさん。「私が“マミー”で、まちは“ママ”。そう分けているんですけど、まだマミーと言えないんです。なので今はどちらもママです」。 「日々成長を実感しています。あっという間に赤ちゃんじゃなくなって、走ったり言葉を喋ろうとしたり。新しいことができるようになって、娘自身が喜んでいる姿にも喜びを感じます」(テレサさん) 「自分自身も成長させてもらっていると感じます。今までは大人2人で割と気楽に生きてきましたが、生活は子ども中心となり、言動にも気をつけるように。基本的に言うことを聞かない生き物なので、忍耐力もつきました(笑)。子どもがいないと経験できなかったことだろうなと思います」(まちさん)
2人ママだからこそ大変なこと
子育て自体が大変なことの連続で、男女カップルや他の家庭と同じく“子育てあるある”の悩みは山ほどある、と話しつつ、2人ママだからこそ大変なこともあるという。 「大変なことといえば、やっぱりどこに行ってもカミングアウトがつきまとうこと。病院や役所はもちろん、赤ちゃんと一緒に行ける遊び場のような場所も、テレサだけが行くと、『旦那さんは日本人ですか?』と聞かれるんです。聞いた方に悪気はなく、テレサを見て、娘を見て、“ハーフだね”となって、旦那さんが日本人だろうと想像するのだと思うのですが…」(まちさん) 「少しは慣れてきて、あまり深く考えないようになりましたが、その方がどう受け取るかわからないので…旦那さんはいないことや子どものこと、どう説明したらいいのだろうと迷います」(テレサさん)