職場にいる「仕事ができない人」がよく口にする「悩んでも仕方ないこと」・ワースト1
「仕事の相談にのっているとよく耳にする言葉があります」 そう語るのは、転職エージェント「キープレイヤーズ」代表の高野秀敏さん。1.1万人以上のキャリア相談、4000社以上の採用支援の経験を持つヘッドハンターであり、「現場」と「経営者」の両方の視点で、「圧倒的に活躍する人たち」と関わってきました。 その高野さんがベンチャー流の「結果を出す働き方」をまとめた書籍『ベンチャーの作法』が刊行。“きれいごと”抜きの仕事論に、「若手のときに知りたかった」「すべてのビジネスパーソンに学びになる」とたちまち話題に。この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、「多くの人がしている仕事の勘違い」をお伝えします。 ● 「やる気が出ない」と悩む人たち 転職エージェントの仕事を24年やってきたなかで、仕事に対する熱量がそこまで高くないと悩んでいる方にも多くお会いしました。 昇進したいわけでも経営者になりたいわけでもない。なれるイメージもない。 転職するにしても誇れる実績や能力がない。 かといって起業する勇気もない。 仕事はそれなりに好きだけど、モチベーションが高いかと聞かれると自信はない。 「成長を目指せ」と言われても、そもそも「成長した先になりたい姿」がわからないため、気持ちが入らない。 これまでに1万1000人以上と面談をしましたが、そんな人ばかりでした。 ですから、モチベーションが上がらないことに悩む必要はありません。 そんなもの、なくて当たり前なのです。 ● 「結果」が出るから、「やる気」が出る そもそも「モチベーションが上がらない」という愚痴自体がナンセンスです。 人間は誰でもモチベーションが上がったり下がったりします。それはコントロールできることではありません。 ですから悩んでいても意味がありません。 モチベーションなんて、結果を出せば勝手に上がります。 やりたくないことや苦手なことでも、やってみたら思いのほかうまくできた。 褒めてもらえて、またやってみたくなった。 仕事にかぎらず学生時代の部活や勉強など、誰しもそんな経験が一度はあるのではないでしょうか。 承認欲求が満たされたことで、そこに自身の価値を見出し、それが自己実現の欲求へと昇華されるのです。 やる気を出すから、結果が出るのではありません。 結果が出るから、やる気が出るのです。 ● 自分の成功を「気分」に委ねるな ですから、たとえモチベーションがないとしても行動することが大事です。 むしろ、やりたいことがなくモチベーションが湧かないという人こそ、いったん無心で結果だけを追いかけてみるといいと思います。 コツを見つけてクリアする。そんなゲームのような感覚でもかまいません。 走り出してしまえば、やがてモチベーションも湧いてくるでしょう。 それが人間というものです。 結果がすべてをつれてくると信じて、とにかく行動するんです。 (本稿は、書籍『ベンチャーの作法』の内容を一部抜粋・編集して作成した記事です)
高野秀敏