加古川女児刺殺、容疑者を鑑定留置へ 神戸地検が請求方針 刑事責任能力見極め
兵庫県加古川市で2007年、小学2年の女児=当時(7)=が刺殺された事件で、兵庫県警が殺人容疑で逮捕した勝田州彦(くにひこ)容疑者(45)について、神戸地検は近く、刑事責任能力を調べる鑑定留置を神戸地裁に請求する方針を固めた。勝田容疑者は、たつの市で06年にあった女児刺傷事件にも関与した疑いが持たれており、両事件の発生当時の精神状態などを詳しく調べる。関係者への取材で分かった。 【図解】「自転車で女児の後を付けた」容疑の男が逮捕前に供述 勝田容疑者は、06年9月にたつの市の路上で小学4年の女児=当時(9)=を刃物で刺したとして11月7日に殺人未遂容疑で逮捕された。勾留期限の同27日にいったん釈放されて加古川市の事件で改めて逮捕され、神戸地裁は12月17日まで勾留を認めているという。 関係者によると、捜査当局は、両事件への関与を認めたとされる勝田容疑者の供述内容を慎重に精査。事件に至る経緯なども踏まえ、刑事責任能力を調べる必要があると判断したとみられる。 鑑定留置は12日前後に請求する方向で調整しているといい、認められれば勾留の執行は一時停止し、医師が両事件当時の勝田容疑者の精神状態や生活状況などを詳しく調べる。この結果を基に、神戸地検は両事件について刑事責任の有無を見極め、起訴するかどうかを判断する見通し。