ガンバ大阪ユース、今シーズン最後の公式戦で白星!
高円宮杯 JFA U-18サッカースーパープリンスリーグ2020関西の順位決定戦が12月5日、J-GREEN堺で行われた。9位決定戦ではAグループ5位の京都サンガF.C.U-18と、Bグループ5位のガンバ大阪ユースが対戦した。 【フォトギャラリー】順位決定戦 京都サンガF.C. U-18 vs ガンバ大阪ユース 序盤にペースを握ったのはG大阪。自陣からボールをつなごうとする相手に、前線からプレッシングをかけて、ボール奪取からのショートカウンターでシュートへ持ち込む。7分にはMF桑原陸人(1年)が強烈なシュートを放つが、枠を捉えない。対する京都も次第に攻撃が機能しはじめ、14分にはカウンターから最後はMF中野桂太(3年)が左足でシュートを放つ。ここは相手GKに防がれるが、その後も京都はボール奪取から素早く攻撃に転じるプレーで中野桂太やFW日野歩(3年)が果敢にゴールを狙うなど、流れを取り返して前半の飲水タイムを迎えた。 試合が動いたのは前半32分。自陣でボールを奪った京都がパスをつなごうとするが、ボランチの横パスをG大阪の選手がカットすると、そこからの縦パスを受けたMF浅野直希(2年)がドリブルでPA内まで持ち込んでシュートを決める。その2分後にはMF齋藤海一(3年)のアシストからFW南野遥海(1年)がPA内で追加点を決め、G大阪が2点をリードして試合を折り返す。 追いかける立場となった京都は、後半開始から攻勢を仕掛ける。後半3分の攻撃参加したDF川島功奨(3年)のシュートは阻まれるも、後半17分にMF平賀大空(1年)がゴールを決めて1点差とする。その勢いで同点弾を目指す京都だが、MF阪上天政(3年)が2枚目の警告を受けて退場。10人となりながら最後まで闘争心を見せるも、後半32分にはG大阪の途中出場したFW加藤翼(2年)に決定的な3点目を奪われてしまう。試合は3-1でG大阪が勝利した。
勝ったG大阪は、いつものようにJ3のU-23チームに選手が召集されており、スタメンに名を連ねた3年生は2人だけ。また、12月下旬から群馬県で開催される日本クラブユースサッカー選手権への出場を辞退しており、この試合が今シーズン最後の公式戦という位置付けだった。キャプテンマークを巻いたDF大野榛里(3年)を中心に気持ちのこもったプレーを見せ、U-16日本代表の南野が得点するなど1~2年生たちが躍動。試合後はラストゲームを見守った観戦者たちと勝利を共に喜んだ。 一方、敗れた京都はクラブユース選手権へ出場する予定で、この日は3年生中心のスタメンが組まれており、リーグ戦で出場機会の少なかった選手も起用して試合に臨んだ。敗れはしたが、前半に先制点を奪われるまでの時間帯や後半の立ち上がりでは、攻守に躍動感のあるプレーを見せていた。リーグ開幕戦と比べて選手に迷いがなく、チーム戦術の理解度や実行度は格段に上っている。キャプテン中野桂は「自分たちの時間帯ではボールを持つことや数的有利作ることを表現できていた。そこから、どうゴールへ迫るのか。ポロっとやられてしまった守備も含めて、そこは課題です」と試合を振りかえっている。今季、コーチから監督に昇格して指揮をとった前嶋聰志監督は「3年生が揃ってプレーできるのは今日が最後だった。その中で感情が(必要以上に)上ってしまったところはあったけれど、前へダイナミックに行ける彼らの特徴は出ていた。誰がピッチに立っても、チームとしてやりたいことが共有できていた」と一定の評価を下した。 今後は関西第1代表としてクラブユース選手権に挑む。中野桂は「3年生にとって最後の大会。参加させてもらえることになり、感謝しています。今年は個人としてもチームとしても、満足いく結果を出せていない。クラブユース選手権で『自分たちのサッカーは間違っていない、サンガは強いんだ』ということを証明したい」と意欲を燃やしている。 (文・写真=雨堤俊祐)