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自宅を担保にマンションの修繕積立金を融資する制度とは?活用できるケースと問題点

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ファイナンシャルフィールド

多くのマンションで居住者は、「管理費」と「修繕積立金」を毎月支払っているはずです。修繕積立金は将来のマンション共用部の維持管理に必要な資金をあらかじめ積み立てておくものです。 共用部にはエントランスや内部階段などだけでなく、外壁やマンション敷地なども含まれています。そして、その修繕計画と資金計画は管理組合が検討しなければなりません。今回は修繕積立金に関して、日経新聞に取り上げられた記事に着目しました。

修繕積立金の実態

4月27日の日経新聞にこのような記事が掲載されました。 「マンション修繕積立金、自宅担保に融資 住宅機構、老朽化備え」(※) 記事の概要は、 ・住宅金融支援機構がマンション所有者向けに自宅を担保に将来分も含めた修繕積立金を借りられるローンの導入を準備している ・借り手は借入期間中利息だけを支払い、元金は借り手が亡くなられた際に自宅を売却した資金で返済する ・この制度により管理会社は修繕積立金を事前に確保でき、マンションの劣化対策を資金面から支援する というものです。 現存するほとんどのマンションでは管理費と合わせ、将来の改修工事等に備えた「修繕積立金」を所有者から集め、積み立てています。しかしながら、修繕積立金は必要となる修繕費に対して余裕をもって賄えるものであるとは限りません。 マンションの大規模修繕にかかる費用は物件によりまちまちです。また、物価が高騰したり、消費税の増税があれば、その分も工事費に上乗せされることになります。 マンションの修繕積立金が不足しているマンションは3割を超えているほか、管理組合が積立金の積立額が将来の需要に対し適正な額であるかどうかを把握していない物件も3割以上に上っているといわれています。

修繕積立金はどのように算出されるのか

マンションは日々の維持管理のほか、ある程度の年数が経過すると外壁の補修や防水などの整備、エレベーターや配管の更新などが必要になってきます。 本来であれば長期間にわたる修繕計画を策定し、どのような工事がいつ頃必要になるかを想定しておくとともに、都度見直しを行い、将来必要になる費用に対して余裕をもって賄える金額を積み立てておく必要があります。 しかしながら、マンションデベロッパーが販売する際にあらかじめ設定している修繕積立金は、必ずしも適正な額であるとは限りません。当初の積立額が低めに抑えられている物件も少なくないのが現状です。 マンションの購入者は、購入予算を検討する際、毎月の住宅ローンの支払いに加え、税金や管理費、修繕積立金などの支払いを考慮し、どの程度の総支払額ならば家計への負担として許容できるかを考えます。 修繕積立金の額が大きい場合、購入者の予算の幅を狭めかねません。そのため、デベロッパーは当初の修繕積立金を低く抑え、将来、必要に応じて管理組合で修繕積立金の増額を決議する、あるいはある程度の年数が経過したあとには自動的に値上げするような規約を策定しているケースがあります。 このような場合でも、新築当初は修繕がほとんど発生しないことから、修繕積立金の不足が表面化するのは、実際に大規模修繕を検討する必要が生じる築後15年目頃以降になるケースが少なくありません。

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