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K-POP、オンラインで世界を魅了 ファンと「会話」

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NIKKEI STYLE

コロナ禍で世界的に大型ライブが中止になるなか、韓国のSM ENTERTAINMENTとNAVERは、新たな有料ライブ・ストリーミングサービス「Beyond LIVE」を立ち上げ、全世界に向けてオンライン公演を始めた。単なるライブ配信ではなく、AR(拡張現実)技術を組み合わせた演出や、全世界の観客とのビデオチャットを通したリアルタイムのコミュニケーションなどで、通常のライブとは異なる体験を提供する。 第1弾を飾ったのは、4月26日に開催された「SuperM-Beyond the Future」。SuperMは、SHINeeのテミンやEXOのベクヒョンとカイ、NCT 127のテヨンとマーク、WayVのルーカスとテンからなるSM エンターテインメントのドリームチーム。 この配信は世界109カ国から約7万5000人が視聴した。120分の公演の中では、カメラワークと実際の空間が連動するAR合成技術を導入し、リアルタイム3Dグラフィックで作り出した空間を背景にしたダイナミックな演出を展開。新曲『Tiger Inside』ではタイトルにちなんで虎が飛び交う演出も見せるなど、テクノロジーを駆使した、オンラインのライブならではの魅力を印象づけた。 その後、5月にはWayV、NCT DREAM、NCT 127とSM エンターテインメントの次世代を担う若手アーティストたちが相次いで登場、さらには東方神起とSUPER JUNIORのベテラン勢も「Beyond LIVE」のステージに立った。 Beyond LIVEのチケットは日本円で3680円~(スマホアプリの場合。PCは2860円。その他メンバー別カメラの映像を見られるARチケットのセットなど各種あり)。多くの視聴者を集められたのは、アーティスト自身の強さはもちろん、SM エンターテインメントとNAVERの両社の実績があるからだろう。 Beyond LIVEが開催されたのは、NAVERが運営するライブ動画配信サービス「V LIVE」上。2015年に立ち上がったV LIVEは、主なK-POPアーティストが生配信や動画配信に活用してきた、ファンにとってはおなじみのサービスだ。これまでも有料のスペシャルコンテンツを配信してきたため、課金システムや映像サービスのクオリティーは担保されていた。また、ライブ配信時にアーティストごとにデジタルのライトスティック(ペンライト)を販売するなど、オンラインでの盛り上げや臨場感の演出にも挑戦してきた。 一方で、SM エンターテインメントもまた、K-POPの他社に先駆けて、ホログラムコンサートやVR(仮想現実)コンサートなど、最先端技術を使った演出やサービスを手掛けてきた。 今後、SM エンターテインメント以外のアーティストによるBeyond LIVEも予定しており、8月9日にはTWICEが登場する。大規模ライブが難しくなるウィズコロナ時代、ライブ配信が増えるのは間違いない。その中でいかにオンラインならではの仕掛けを作ってファンを楽しませるか、また、新しい収益構造を作れるのか。そのヒントが多く含まれている。 (日経エンタテインメント!7月号の記事を再構成 文/横田直子) [日経MJ2020年7月31日付]

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