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日銀は9月の金融政策決定会合にて、政策金利の誘導目標の維持を決定した。 しかし、銀行業界はその動きに反して、預金金利を着々と上昇させている。 特にメガバンク3行は、定期預金において金利アップ競争に突入した感もある。 日銀は9月19日・20日、金融政策決定会合にて政策金利の誘導目標の維持を決定した。植田和男・日銀総裁は定例会見で、引き続きの政策金利引き上げ姿勢は維持しながらも、「すぐに利上げということにはならない」と発言している。 前回、7月31日の追加利上げ発表以降に発生した株価の乱高下は、記録に残るものだった。そのため、今回の日銀の姿勢は、慎重さを伺わせる恰好となっている。 しかし、メガバンクをはじめ銀行業界は、8月より金利の引き上げを着実に進めている。いまや普通預金金利は、0.100％がスタンダードになった。また、定期預金金利も最低ラインが0.125％水準まで上がっている。 およそ0.050％～0.100％くらいの上昇とはいえ、人によっては今年前半からは見違えるような数字になったと感じるかもしれない。 そんな、2024年9月24日時点の主要銀行の預金金利を確認していこう。

メガバンクは、定期金利アップ競争に突入か

メガバンク 普通預金金利 定期預金金利 5年定期 10年定期 みずほ銀行 0.100% 0.125%～0.350% 0.200% 0.350% 三菱UFJ銀行 0.100% 0.125%～0.400% 0.250% 0.400% 三井住友銀行 0.100% 0.125%～0.300% 0.200% 0.300% ※2024年9月25日現在。太字が前回調査（8月2日）時点で発表されていた金利よりさらに上昇した箇所。 まずメガバンクの普通預金金利は、政策金利の利上げ発表を受けて、三井住友が8月6日に、みずほと三菱UFJが9月2日に「0.100％」まで引き上げた。その状態を現在まで変わらずキープしている。 定期預金金利は前回調査時と比較して、およそ0.050％から0.100％のアップ。これにより、定期預金金利の最低ラインはメガバンク3行が揃って「0.125％」となった。一方、5年定期、10年定期に至っては、今度は三菱UFJが先行し、金利を上げているが、みずほもそれを追いかけている。このまま長期の定期金利は、金利アップ競争に突入しそうな気配だ。 また、8月の日銀による政策金利引き上げ発表時には目立ったアナウンスを出していなかったゆうちょ銀行も、普通預金に相当する通常預金金利と、定期預金金利の最低ラインをメガバンク3行と同等のラインに揃えてきている。 通常貯金金利 定期貯金金利 5年定期 10年定期 ゆうちょ銀行 0.100% 0.125%～0.200% 0.200% - ※2024年9月25日現在。太字が前回調査（8月2日）時点で発表されていた金利よりさらに上昇した箇所。 5年定期ならびに10年定期の金利では各行にバラつきが生じているのが現状だ。だが、後述する大手地銀などの各行も、おおむねメガバンクが打ち出した現在の水準をベンチマークとしているような印象となっている。