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トランプ米大統領に難題-香港巡る対中制裁、貿易合意崩壊のリスクも

配信

Bloomberg

(ブルームバーグ): ポンペオ米国務長官が香港の自治は失われたとの判断を27日に示したが、トランプ大統領は中国にどの程度の厳しい制裁を科すべきか難しい選択を迫られている。

けん制程度の対中制裁にとどめるか、それとも香港の世界的な金融ハブとしての地位が脅かされかねない優遇措置の見直しに踏み込むのか、大統領は決断しなければならない。

仮に大統領が通商上の優遇措置を撤回するという最も厳しい措置を講じた場合、恐らく世界貿易の再編や米中関係の著しい悪化を招くほか、新たな貿易合意も難しくなる見通しだ。

さらに、新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けている米経済や、トランプ大統領の再選の見通しもリスクにさらされる。大統領が最大の成果の1つとしていた米中貿易合意が崩壊し、中国が公約した米国からのモノとサービス2500億ドル(約27兆円)相当の購入がほごにされる可能性がある。

中国はポンペオ長官の発言に反発。在米中国大使館は、「香港の事案への外国の干渉については、われわれは必要な対抗措置を講じる」との声明を発表した。

ワシントンのハドソン研究所で米中関係を専門としているロバート・スポルディング上級研究員は、通商上の香港優遇措置が撤廃された場合、「株や債券、金融取引、国際銀行間通信協会(SWIFT)」など「金融を通じた中国と自由市場との結び付きはすべて」危険にさらされるとの見方を示した。

米財務省の元中国専門家で現在はロサンゼルスの資産運用会社TCWグループでアナリストを務めるデービッド・ロービンガー氏は、トランプ政権は香港への制裁を恐らく金融制裁と中国高官へのビザ(査証)発給制限に限定し、関税や輸出規制、投資制限については国家安全法を巡る状況がより明確になるまで踏み込まないだろうと分析。

「米政権は、香港の人々への攻撃と受け取られないようにしながら、国家安全法を支持する中国本土と香港の当局者を罰するという難事を成し遂げなければならない」と指摘した。

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