ねんきん定期便の「年金見込額」より実際の受給額が少なかった。何が原因?
ねんきん定期便には「年金見込額」が記載されているものの、見込額よりも実際の受給額が少ないケースがあります。年金見込額は試算額であるため、見込額の通りに受給できるわけではありません。 年金見込額よりも受給額が減る主な3つの理由について、本記事で解説します。参考にして、受給額が少なかった理由を明確にしましょう。
ねんきん定期便の「年金見込額」とは
ねんきん定期便には年金見込額が記載されます。年金見込額とは、加入実績に応じて将来受給できる年金額が試算されたものです。年金見込額が記載されるタイミングや試算の対象となる年金について見ていきましょう。 ◇年金見込額はどこに記載されている? ねんきん定期便には2種類あり、毎年送られてくるはがきタイプと、35歳・45歳・59歳時に送られる封書タイプがあります。年金見込額が記載されるのは、以下のタイミングで送付されるねんきん定期便です。 ・50歳以上の人に毎年送られるはがき ・59歳時に送られる封書 ◇年金見込額の対象は? 年金見込額として試算される対象は、老齢基礎年金および老齢厚生年金のみです。対象外となる年金には以下のものがあります。 ・障害年金 ・遺族年金 ・加給年金 ・振替加算 これらは年金見込額に含まれないため、将来受け取る年金受給額との差が生まれます。 *年金受給者の方が行う試算の場合、試算時点の本人の年金記録情報(登録されている配偶者情報を含む)に基づいて「加給年金」や「振替加算」も試算しています。
ねんきん定期便の「年金見込額」より受給額が少ない理由
ねんきん定期便に記載されている年金見込額よりも受給額が減るケースがあります。なぜ受給額が年金見込額よりも減るのか、理由を3つ解説します。 ◇税金や社会保険料が差し引かれる 年金は、受給の際に税金や社会保険料が差し引かれます。差し引かれる内容は以下の5つです。 ・所得税 ・住民税 ・介護保険料 ・国民健康保険料 ・後期高齢者医療保険料 上記が引かれるため、実際に受け取る段階になると想定よりも受給額が少なくなります。対象となる人については、図表1を参照しましょう。