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公正証書遺言と自筆証書遺言の違いについて

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ファイナンシャルフィールド

令和2年7月10日から、法務局における自筆証書遺言書保管制度が始まりました。ところで、そもそもなぜ遺言書が必要なのでしょうか、また遺言書の種類にはどんなものがあるのでしょうか。

遺言書とは

元気でいるうちは、自分が亡くなることはあまり考えたくないものだと思います。子供たちは仲が良いし、遺せる財産もあまりないので自分たち家族には相続争いは関係ないと思われているかもしれません。残念なことに仲が良い兄弟が、親の相続の発生とともに仲たがいをし、修復可能になった例はいくらでもあります。 また遺産分割でもめて、家庭裁判所の調停や審判までもつれ込んだ遺産分割事件の件数は、平成30年度には7507件ありました。そのうち1000万円以下が2476件の33%、1000万円超5000万円以下が3249件の43%で、5000万円以下が全体の4分の3以上(76%)を占めます(出典:裁判所 司法統計 平成30年度)。 それでは、自分の死後、子供たちがもめない方ようにする方法はないのでしょうか。その1つの方法に、遺言をするという方法があります。

遺言書の種類

代表的な遺言に、公正証書遺言、自筆証書遺言があります。公正証書遺言の平成30年の件数は、11万471件です(出典:日本公証人連合会ホームページ)。 一方、自筆証書遺言の作成件数は不明ですが、平成30年度の家庭裁判所での遺言書の検認事件数は、1万7847件です(出典:最高裁判所 平成30年度[司法統計年報])。両件数ともに年々増加しています。

公正証書遺言

公正証書遺言は、公証人が遺言者の代わりに遺言者の真意を文章にまとめ、公正証書遺言として作成するものです。 実務的には、遺言者と公証役場の(公証人の代理で)書記が、メールやFAXで遺言の内容についてやり取りをし、最終的に遺言が作成された時に、遺言者が公証役場を訪れ、公証人が遺言者と証人2人の面前で、遺言の内容について口述します。証人2人の立ち合いが義務付けられていますが、遺言者が適当な証人を探せない場合は、公証役場で紹介をしてもらえます。 公正証書遺言は、原本、正本、謄本と3通作成され、原本が公証役場に保管され、正本と謄本が遺言者に渡されます。通常は、正本は遺言者の手元、謄本は信頼できる人に預けます。 公正証書遺言のメリットは、信用力です。公証人という法律のプロが作成しているので、内容や方式の不備で遺言が無効になることはありません。また家庭裁判所での検認の手続きを取る必要もありません。デメリットは、手数料がかかるということです。手数料は、遺言の目的である財産に対応する形で、一律に決まっています。

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