元日のクリニック“発熱外来”...陽性反応の男性が「スーパー銭湯行ったらだめ?」奮闘続く医療現場
新型コロナウイルスの特徴的な症状の1つとされる嗅覚味覚障害。すぐ、抗原検査を行います。検体をキットに入れると、ものの30秒ほどで反応が出ました。 【診療の様子】 (小畠院長)「出ますね、陽性ですね。間違いないです。」
陽性が確認されたら、発生届を作成し、保健所に報告して指示を仰ぎます。 (保健所に電話する小畠昭重院長) 「小畠クリニックの小畠と申します。ただいま1件、コロナ発生届をファックスさせていただきましたので報告です。」
感染が確認された男性は、保健所から連絡が来るまでは自宅待機となります。 (小畠院長)「とにかく他の人とは接触しないようにしてください。保健所からの連絡を待ってください。」 (男性)「スーパー銭湯とか行ったらだめですか?」 (小畠院長)「絶対だめ絶対だめ。もう絶対だめ!」 (男性)「サウナは?」 (小畠院長)「あかん!人と接触したらダメやから、家から出たらだめ。」 (男性)「ああそうなんですか。」 男性が症状を自覚したのは12月29日。すぐに市の保健所に相談したといいますが、受け入れ医療機関を教えてもらえず、1月1日まで検査を受けられませんでした。 (小畠昭重院長) 「29日に診断していたら隔離されていたのに、その間に誰かに移している可能性あるよね、あの感覚で動いていたら。『スーパー銭湯行く』とか言うてたから…ちょっと怖いな。」
保健所とのすれ違いも
保健所は、医療体制のひっ迫を防ぐため、緊急性などを考慮しながら医療機関を紹介しているといいますが、この日にクリニックを訪れた患者5人のうち、保健所から紹介を受けたと話したのは1人だけでした。 (保健所に電話する小畠昭重院長) 「僕らもやっていて全然患者さん来なかったら意味ないし、ちゃんとそのへん伝えてください。」 電話を終えた小畠院長は… (小畠昭重院長) 「(保健所は)『病院名は伝えていません』やて。何のために俺ら届け出を出したんやてね。わからんな、ほんまにわからん。」 今年も医療現場の奮闘は続きます。
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