第一印象は1秒で決まる! 専門家が明かす「好印象を与える会話」に必要なテクニックとは
人に話しかける前に知っておくべきこと!
人に話しかけたとき、相手の反応が悪かったり、さらに言うと怖がらせてしまった…なんていう経験はありませんでしょうか? 【話し上手になりたいなら】雑談は無駄なのか? 「ビジネスの場では仕事以外の話はしない」人が見落としている“肝心なこと” では、「あの人、感じがいいな」そう思わせる第一印象って、一体どうやって作ればいいのでしょうか? そこで今回は、40年にわたってコミュニケーションの講義を続けてきた、教育学者の齋藤孝先生の著書『「考えすぎて言葉が出ない」がなくなる』(サンマーク出版)から“「話す」前に、拒否されない下準備”というトピックスをご紹介。 「アイコンタクト」「話し方」「声のトーン」「声をかけるタイミング」など、第一印象を良くし、相手との距離を縮めるための具体的なテクニックとは?
「話す」前に、拒否されない下準備
<アイコンタクトで声をかけていい人かどうかを見極める> 最初に話しかけるときの一声としては、「あ、どうも」が基本だと思います。 日本人のコミュニケーションは、「あ、」から一拍空いて「どうも」というリズムではじまります。「どうも」は口に出さなくても、会釈で伝える感じでしょうか。 これができるだけで、話しかけたのと同じことになります。目を合わせて軽く会釈すれば、最初のコミュニケーションは成り立つのです。 「そんなこと誰でも知っている」と思われるかもしれません。 ですが、やってみると、これがなかなか難しい。まず、アイコンタクトができない。 アイコンタクトの推奨時間は1秒です。2秒以上だと、相手は少し気持ち悪さを感じます。1秒アイコンタクトしたら笑顔で軽く会釈して、「あ、どうも」「こんにちは」と続けましょう。 「どうも」という挨拶は、誰かは思い出せないけれども相手は自分を知っていそうなときなど、あらゆる場面で使えます。 目も合わせず、会釈もせずにいきなり話しかけるのは、相手を怖がらせてしまいます。相手との意思疎通をスムーズに運ぶためには、日本人的なたわいのない挨拶もできるようにしておきたいものです。 <話し方や声は、意識して「安心できる」トーンにする> 相手に「感じのよい人だ」と思わせるには、会話の中身以外の要素も大切です。 たとえば「声」。普段は意識していないかもしれませんが、話し声には、相手に怪しまれないトーンというものがあります。相手に受け入れてもらうには、話の面白さ以前に、相手が安心できるトーンの声が出せているかを気にしたいものです。 カラオケに行くと、自分の声の音域に合わせて、キーを調整すると思います。それと同じ感覚で、自分の声の音域のうち、やさしくて柔らかなトーン、押しつけがましくなく、スッと会話に入れる声の高さや大きさはどれくらいなのかを探し当ててください。 また、話し方も、ガツンと入るよりも、和やかな雰囲気でやさしいしゃべり方をするほうが相手は安心します。 なお、ソフトな話し方の人は、話の中身がハードでも受け入れられやすくなる利点があります。最初からガツンといくと、相手から身構えられてしまうからです。 仕事でも活用できるので、意識してみてください。