吉沢亮さんサプライズでスクリーン登場 「青天を衝け」放送開始に合わせ、深谷でPV 埼玉新聞社も特別号
埼玉県深谷市出身の実業家渋沢栄一が主人公のNHK大河ドラマ「青天を衝(つ)け」の放送開始を見届けるパブリックビューイング(PV)が14日、深谷市民文化会館大ホールで開催された。参加した210人の市民は「郷土の偉人が全国区になってうれしい」「動きがエネルギッシュで感動した」と話し、新1万円札の肖像に続き“日曜夜の顔”となった渋沢を称賛。放送後、スクリーンに渋沢役の吉沢亮さんが登場するサプライズもあり、「最後まで栄一の成長を深谷市の皆さんに見届けていただけたらうれしい」とメッセージを送った。 吉沢亮さん主演 大河ドラマ「青天を衝け」放送開始 埼玉の偉人・渋沢栄一の「生命力」伝えたい
午後5時開場の会場には市民約120人が距離を取って並び、受け付けで手指消毒と検温を済ませた。市立明戸小学校を卒業した20代女性は「小さいころから学んでいた郷土の偉人渋沢栄一が全国区で有名になると思うとうれしい。若いころの姿も楽しみです」と期待。渋沢の師でいとこの尾高惇忠の生地でボランティアをしている永井勲さん(73)も「視聴者というより当事者という思い。やっと始まり、ワクワクです」と待ち切れない様子だ。 放送開始前、深谷フラワークイーンの3人と市のイメージキャラクター「ふっかちゃん」がステージに登場し、渋沢と深谷をアピールした。フラワークイーンが「渋沢栄一記念館に行ったことある人」と来場者に尋ねると、ほとんどの人が「行ったことある」と手を挙げた。 ドラマでは、子どものころの渋沢が描かれ、方言による会話も忠実に表現された。「『ちっとんべえ』や『行くべえ』、『おっかなかんべえ』という言葉を聞いて懐かしくなりました」と大野純子さん(72)。中村均さん(70)は「画面にも動きがあってエネルギッシュで感動した」とほほ笑んだ。
視聴して改めて渋沢の人柄や功績に感心したという人も。安藤直子さん(74)は「迫力がありましたね。優しい家族の中で育った栄一だからこそ、思いやりのある人になったのでは」。郷土研究家の荻野勝正さん(71)は「栄一翁は父親から人生とは何かを教わり、母親からは優しさを育まれ家庭教育の在り方を教えている初回だった」と話していた。 今回のPVは、市民に回覧板で周知し、深谷大河ドラマ館公式ホームぺージで1月6日から27日まで申し込みを受け付けた。会場の収容人数は1164人だったが、新型コロナウイルスの感染防止対策として定員を300人に設定。600人の応募から抽選で300人を選び、全席指定とした。 ■本紙特別号2千部、県内4カ所で配布 埼玉新聞社は14日、深谷市出身の実業家渋沢栄一が主人公のNHK大河ドラマ「青天を衝(つ)け」の話題などを報じた特別号2千部を、JR浦和駅、大宮駅、熊谷駅、深谷駅周辺で配布した。「渋沢栄一、はじまりは深谷から。」の見出しが躍る特別号に、通り掛かった市民らが紙面を受け取った。