富富富、全量1等 JAアルプス新米検査 猛暑に強い特長生きる 30日出荷、10月上旬に店頭
JAアルプス(上市町)管内で新米検査された県産ブランド米「富富富」約220トンが全量1等に格付けされた。JA全農とやまの西井秀将本部長は、猛暑に強い特長が十分に生かされ、昨年同様の高品質だったと言い、「非常に良いスタートをきれた」と話した。新米は30日に出荷され、10月上旬に県内外の店頭に並ぶ。 JAアルプス宮川2号倉庫では24日、農産物検査員2人が30キロ入りの420袋からサンプルを採取し、米粒の形やはり、透明度などを丁寧に調べた。 JAによると、今年は寒暖差が小さく、適度に雨が降ったため水不足にならず、米作りにとって良い環境だった。西井本部長は「新米ならではの香りや炊き上がりの美しさを、味とともに楽しんでほしい」と話した。 昨年は猛暑の影響で、富山県の1等米比率が50・6%(今年3月末時点)と低迷した中、富富富は93・2%(同)と高水準を保った。 県は富富富の高温に強く、肥料や農薬の削減が可能である利点から、主力品種のコシヒカリから、富富富などへの切り替えを加速させる対策を強化しており、28年度の栽培面積を23年度の1640ヘクタールから6倍以上の1万ヘクタールにする目標を掲げている。JAアルプス管内では昨年の1.5倍作付けしている。