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目標は“脱・ハタチの無駄づかい”!? 久保田紗友が新作ドラマ放送を前に心情を吐露

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エムオンプレス

期待の若手女優が続々と台頭している昨今、彼女たちの新たな面が見られるオムニバス・ドラマ企画が始動! TOKYO MX「スポットライト」では、1話ごとにネクストブレイク候補の女優を主演に迎え、映画やミュージックビデオ、CMなどで活躍するクリエイターたちとのコラボで、さまざまなストーリーを紡ぎ出していく。 【画像】久保田紗友さんの撮り下ろし写真 そのトップを切るのは、久保田紗友。映画『ハローグッバイ』(17)や『サヨナラまでの30分』(20)にテレビ朝日系ドラマ『M 愛すべき人がいて』と、意欲作で出演する若き実力派だ。芸歴も長い彼女だが、今回はワンシチュエーションの会話劇、しかも長回し撮影に挑戦。その現場に臨むにあたっての心構えから、等身大の心情に女優としての誓いと…ありのままに今の気持ちを語ってもらった。 取材・文 / 平田真人 撮影 / 荻原大志 ◆感情が動かないと不安になるし、幸せを感じすぎても怖くなる自分はすごく面倒くさい人間かもしれない。 ーー 『年に一度の再会を』の台本を拝読しました。ワンシチュエーション、そして会話のみで進んでいく二人芝居と、久保田さんにとってもチャレンジングな作品になったのでは、と思います。 今までワンシチュエーションのお芝居というのがなかなかなかったのと、セリフの掛け合いだけで展開していく会話劇をドラマで、というところにも惹かれて、自分にとってもいい機会になるだろうなと思いました。企画の段階で、プロデューサーさんとも「ワンカット(※カットを割らずに長回しで撮影すること)の作品をやってみたいんです」と、お話をさせていただいたんですけど、ふつうのドラマ枠だとなかなか難しいことも、この「スポットライト」の枠だったら、できるんじゃないかなって。この際なので、「会話中心のお芝居もしてみたいです」って、さらにリクエストをして(笑)、実現していただきました。 ーー 役者さんからすると、芝居の自由度がある分、逆に難易度も上がるようなイメージもありますが、いかがですか? 物語の構成やドラマの見せ方的に、お芝居の幅も広がるのかなと想像していたんですけど、確かに“日常”を演じることって実は一番難しいんですよね。ふだんは自分が意識していない部分ですし、無意識にしていることを意識的にするっていうところで、すでに日常じゃなくなっちゃうような気がしてしまって。ただ、そんなふうに考えすぎちゃうと何もできなくなってしまうので、いわゆる“普通の行動”を意識的に演じつつ、どれだけ自然に見せられるかということを自分なりのテーマにして、臨もうと思いました。 ーー すごく深く考えていらっしゃるんですね。日常、というところでは久保田さんも先ごろ20歳になられて…節目を迎えたことで何か変化があったのか、その辺りもお話いただければと。 10代の時って感情に波があったり、3カ月間でも自分の心の成長を実感できるくらい、変化のスピードが早かったなと思っていて。でも、高校を卒業してお仕事に専念するようになってからは、なかなか心の成長や変化を実感することが少なくなった気がするんです。たぶん、学校生活というものがなくなったことで、オフの自分を知っている人たちに会うタイミングが極端に減って、客観的に自分を見つめられなくなったからなんでしょうね。そうすると、だんだん「成長したい!」っていう欲みたいなものが薄れてきちゃいまして。そういう自分に焦りを感じていて。すごく繊細にいろいろなことを感じ取れていた10代のころの感性をずっと忘れることなく過ごしていけるように、丁寧な生活ができたらいいな、と考えています。 ーー 誰かを演じている女優モードと、何者でもない久保田紗友自身に戻る時間との境目が曖昧になった、ということでしょうか? 以前は、お仕事のたびに地元の北海道から通っていたんですけど、東京行きの飛行機に乗っている間にスイッチがオンになって、帰りの飛行機で自然とオフに戻る、という感じだったんです。上京して高校に通っていた時は、学校生活を送っている間はオフの時間、それ以外はオン、と自分ではとらえていたところがあって。それを無意識にできていたのが、卒業してからは意識して生活しないと、切り替えが難しいなと思っている…という感じです。以前も、常に頭のどこかにお仕事のことがあったんですけど、学校では自然と1人の高校生に戻れたというか。でも、専業になってから考える時間が増えて、何を考えるかというと…仕事のことしかないんですよね。それもあって、スイッチのオンオフの難しさを実感しているんですけど、役としてずっと生きるわけにもいかないので、切り替え方の大切さが身に染みるとともに、変に真面目になりすぎちゃっている自分がいるな、と思う今日このごろです(笑)。 ーー 女優さんならではの葛藤かもしれませんね。先ごろ放送されていた『鈍色の箱の中で』は同世代の俳優/女優さんとご一緒されていましたが、彼ら彼女らの芝居と日常の境界線の引き方を見て、何か気づきのようなものがあったり…も? 最近よく思うのは、同年代の方々と一緒にいる、いないに関わらず、「みんな人間なんだなぁ」って。どんなに忙しくても日常生活を大事にしながら、ちゃんと一日一日を過ごしているんだな、というのがわかって、何か安心します(笑)。ただ、同世代の人は自分と比べやすいというのもあって、より刺激を受けるかもしれないですね。生きてきた人生の長さが自分とほぼ同じだからこそ、生き方の違いが明確になるというか。私がしていない経験を彼女は経験している──といったように比較しやすい分、劣等感を抱いちゃったりもするんですけど、刺激も受けますし、尊敬もできるというところで、自分にとっては大きな存在だなと思います。 ーー さまざまな役者さんがおっしゃっていますが、「ふだんどう生きるかで、芝居は変わる」と。久保田さんも同じようなことを感じたりしますか? すごくわかります。人って、自分が身をもって感じたことでしか本当の意味では学べない、と私は思っていて。たとえば、友達から失恋した話を聞かされた時、フォローはできますけど、実際のつらさや苦しさは、その子の身になってみないとわからないじゃないですか。でも、お芝居って自分が経験していないことも時にはやる必要が出てくるわけで…。そう考えると、日常での出来事って自分の身に起こっていないとしても、すべて役に反映できるんだなって。実際、自分がつらい思いをしても、「この気持ちは芝居に活かせる」って、変にポジティブになれちゃったりもするんですけど(笑)。とはいえ、過ごし方って難しいですね。自分が意識してアンテナを張って、感受性豊かに生きなきゃと思っているので、何か出来事に直面しても感情が動かなかった時、不安になります。逆に幸せを感じすぎても怖くなるし、客観的に見たら、すごく面倒くさい人間かもしれないですね(笑)。 ーー どこかで芝居のことを意識してしまうというのも、実際大変ですよね。 仕事じゃない場で友達の話を聞いていて、その気持ちがわからなかったりすると、猛反省します。と同時に、もっと素直に感情を動かして生きてみたいと思うこともありますけど、職業柄なのか性格なのか、なかなか難しいです。 ◆常に新しい自分と出会えることを期待しながら、今後もお芝居をがんばっていきたい。 ーー 誤解を恐れずに言いますと、久保田さんは端麗な容姿や役のイメージからもクールな人、という印象があったんです。でも、お話を聞いていて、すごく人間味のある人なんだなと思い直しました。 そうなんです、よく言われるんですよ。「もっとクールかと思ってた」って。それが良いのか良くないのかはわからないですけど(笑)。まあ…自分で言うのもなんですけど、真面目ですよね。いろいろと考えをめぐらせちゃうのも癖で、考えなくてもいいようなことまで無意識に考えていたりします。 ーー 「なんで、こんなことまで考えちゃうんだろう?」と、ご自身でも思ったりします? 思います。「そこまで考えなくてもいいんじゃない?」と思われるようなことまで、掬いとってしまうんですよね。 ーー それだけアンテナを張っている、ということなんでしょうね。 でも、拾わなくてもいいところまで感じとってしまうことがあって、結果的に自分で自分の首を締めているなと思うことが多々あります。 ーー そういったところまで意識がいってしまうことも、結果的にいい経験になっていると感じたりもしますか? 正直…自分が身をもって実感しなくてもいいんじゃないか、ということまで感じとってしまうので、人の倍疲れちゃうところもあるのかもしれないな、と思いつつ…自分の糧になっていると思うことで良しとしようかなって(笑)。 ーー ポジティブな考え方ですね(笑)。そこを踏まえまして…久保田さん自身も20年間生きてきて、さらに…断片的かもしれないですけど、さまざまな役の人生を歩んできたというところで、今回演じた『年に一度の再会を』の主人公・かえでに、どう息を吹き込もうと思ったんでしょう? わりと私は“型”にハマりがちなので、できれば力を抜きたいなと思っていて。ただ、私自身がふだん力が入っている方が楽なタイプなんです。なので、自分が楽じゃないと思う場面でリラックスして芝居ができたらいいなって(笑)。肩とかすごく凝りやすいんですけど、それって緊張している状態が続いていて、力が入りやすいからなんですよね。でも、そのほうが楽っていう…(苦笑)。 ーー 何事もそうだと思うんですけど、力の抜きどころが難しいですよね。 とはいえ、役者として柔軟に対応していく必要がある場面の方が多いので、今回の作品では「脱力」を自分の中では課題にしてみました。 ーー あるベテランの役者さんがおっしゃっていたんですけど、「若いうちはどうにもならなかったことが、単純に年齢を重ねたことで簡単にクリアできる」と。その感覚って、何となくわかったりしますか? 私の20年間という短い人生の中でも、そう感じることって結構あります。思春期にものすごく悩んでいたことが、今になってみると「なんで、あんなことで悩んでいたのかな?」って思ったり(笑)。 ーー 気がついたら乗り越えていた悩みって、意外とあったりしますよね。 あるいは、単に自分が気にしすぎだっただけ、ということも。人って案外、他人のことを見ていないじゃないですか(笑)。 ーー そうなんですよね。いわゆる自意識過剰ってヤツで、勝手に見られてるように感じているだけだという。 それを頭ではわかっているんですけど、私はなかなか自信が持てないんですよ、人の目を気にしてしまって。でも、おっしゃるように自意識過剰なんだろうなって。私としては、なるべく自分から離れて役に寄せていきたいと考えているんですけど、結局のところ他人を演じても自分でしかないわけで…久保田紗友から離れられないですよね。そう考えると…けっして開き直っているわけじゃないんですけど、自分が演じるからこその価値や意味を見いだした方が建設的だなって思えるようになってきました。 ーー そもそも、キャスティングされたこと自体、すでに意味があるのかなと思っていて。 そうだといいなぁと思います(笑)。 ーー 謙虚ですね(笑)。1つ聞きたいなと思ったのは、久保田紗友としての人生以外にさまざまな役の人生も生きてきたことで、いわゆる一般的な20歳の人よりも老成されているのかなと。その自覚ってありますか? 中学生のころから大人の方々とお仕事をさせていただいてきたことが、自分の視点や考え方、価値観に少なからず影響を与えてくれたことは間違いなくあると思います。でも、しょせん私も20歳の女子ですので、まだまだ未熟だな~遊びたいな~と思うことの方が多いです(笑)。変な言い方ですけど、ちゃんと20歳らしいというか、若くありたいなとがんばっています。「落ち着きすぎかなぁ、自分」と思うことがあるので。 ーー そうなんです。お話を聞いていて、すごく大人だなと感じたので、そこを聞いてみたかったんですよ。 最近、“ハタチの無駄づかい”をしているなって思うんです。なので、もっと人とたくさん会ったり、遊びに行きたいなと思ったんですけど、そういう気持ちの余裕がなかなか…。世の中的にも、ちょっと今は難しいですし…。 ーー ハタチの無駄づかい”とは、言い得て妙ですね(笑)。 自分の真面目さに対して、どうしても前向きになれないというか、ほどよく真面目になれたらいいなと考えてはいます。 ーー なるほど(笑)。そういうところも踏まえると、現場でお芝居をしている方が落ち着くのかもしれないですね。 そうですね、現場にいられるイコールお仕事をいただけているということなので、やっぱり落ち着きます。 ーー 役者さんは「自分ではない誰か」になってこそ、お仕事をしている実感を得られるというところでも、やはり特殊な職業なのかなと思います。自分自身でいる時間が長いほど不安になったりすることもあるとも聞きますが、久保田さん自身は「役者」「女優」というお仕事を、どう考えていらっしゃるんでしょう? 1人でいると考えすぎてしまうので、もっと誰かと共有した方がいいのかなって最近思うようになりました。さっきの“真面目”の話に戻っちゃうんですけど、いろいろなことに興味はあるんですよ、こう見えて(笑)。でも、そこに踏み込んでいく勇気が持てなくて。でも、この先もずっと女優として生きていきたいですし、生きていくつもりなので、久保田紗友だけとして感じる物事の深みではなくて、もっと違うところで深みを感じられるようになりたいです。どうしても自分だけだと視野が狭まってしまうので、広く、深く考えられるようになれたらいいなって。 ーー 1つの役と向き合っている間、どれだけ深く没入できるか…みたいなところもあるから、そこのサジ加減は難しいのかもしれませんね。 性格もあると思うんです。もし芝居の世界で生きていなかったとしても、良くない意味での真面目さでいろいろと考えすぎてしまうことが多々あるんじゃないかって。でも、ありがたいことにたくさんの人生を疑似的にではあっても生きられるお仕事をさせてもらっているので、常に新しい自分と出会えることを期待しながら、今後もお芝居をがんばっていきたいです。 目標は“脱・ハタチの無駄づかい”!? 久保田紗友が新作ドラマ放送を前に心情を吐露は、WHAT's IN? tokyoへ。

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