広電新ルート「駅前大橋線」出現 広島市南区の稲荷町交差点 土台の軌道ブロック、パズルのようにぴったり
JR広島駅(広島市南区)に高架で乗り入れる路面電車の新線「駅前大橋線」の線路の一部が姿を現した。稲荷町交差点(同)で10月中旬から約1カ月間続いた夜間の工事により、現路線と分岐するレール敷設がほぼ完了した。線路の土台になる「軌道ブロック」の大小約500個が、パズルのようにぴったりとはまった。 【写真と地図】姿現した広電新ルート「駅前大橋線」13~20日 17日夜から18日未明にかけては、八丁堀(中区)方面から広島駅へと左にカーブする箇所の工事があった。車の通行などを規制し、アスファルトを剝がして整地。2~4トンのコンクート製の軌道ブロックをクレーンでつるし、位置を微調整しながら所定の場所に置いていった。縦列につながったブロックの溝の部分にレールをはめ、ボルトで固定した。 軌道ブロックはトラックなどの重い車両の通過に耐える強度があり、交差点で主に使われる。枕木にレールを敷くより高コストという。広島電鉄(同)駅前プロジェクト推進部の八木秀彰課長は「現地は新線の『へそ』と言える要の部分。軌道ブロックの設置にはミリ単位の精度が必要だが、ぴったりとはまった」と安どの表情を浮かべた。
中国新聞社