ラグビー三重が栃木移転へ 2年後めど
ラグビーの国内最高峰リーグ、リーグワン1部の三重ホンダヒート(鈴鹿市)は19日、2026―27シーズンをめどに、拠点を鈴鹿市から、栃木県宇都宮市に移転すると発表した。これまでスポーツの杜鈴鹿だったメインスタジアムは、栃木県グリーンスタジアム(宇都宮市)に変更する。 チームでは「『3年後日本一』を目指して継続的にチームの強化を図るなか、活動拠点の移転を通じて、より幅広い方々に三重ホンダヒートがチャレンジする姿をお届けすることを目指します」と説明している。 同チームは昭和36年に本田技研工業鈴鹿製作所のクラブとして発足。2000年代から国内トップリーグ参入への挑戦を本格化。リーグワン前身のトップリーグでも7シーズンプレーした。 リーグワン初年度の2022シーズンは2部からのスタートだったが昨シーズン1部に昇格。昨年からチームの所属を鈴鹿製作所から都内の本社に変更。同年夏には「4年後の日本一」を掲げヘッドコーチにイタリア代表HCなど歴任したキアラン・クローリー氏を招聘(しょうへい)した。 しかし、今年5月までのレギュラーシーズンの戦績は12チーム中11位で、入れ替え戦の末1部残留。動員数も振るわず、スポーツの杜鈴鹿で行ったレギュラーシーズン7試合の平均観客動員数は約3千人で1部チーム中最も低かったという。目標の日本一に向け、プロ契約選手の割合を増やすとして、5月には29人の選手・スタッフの退団を発表していた。 栃木移転後も、「三重ホンダヒートの発祥の地」三重での試合・普及イベント・社会貢献活動など継続するという。県ラグビー協会の上野晋理事長は「(移転は)寂しい」としながら「日本のトップチームの試合を見ることが県内のファン拡大につながる。昨シーズン通り公式戦の運営などのサポートに力を入れていきたい」としている。 一見勝之知事の話 活動拠点を栃木県に移されることは大変残念ではありますが、三重ホンダヒート発祥の地である三重県としては引き続き活躍を応援するとともにさまざまな形で連携できるよう努めて参ります。 末松則子鈴鹿市長の話 本拠地移転後も三重ホンダヒートの皆さんとは、これまでの取り組みを継続していくとともに、新たに包括連携協定を締結し、より一層の連携した取り組みを推進していきたいと考えております。
伊勢新聞