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ビジネスで使える心理学 モチベーションを高めパワハラ避けるスキルを学ぶ

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NIKKEI STYLE

『ビジネス心理学大全』

「ビジネスは、つまるところ人である」。この定理は、デジタル技術や人工知能(AI)が進化した今も変わらない。だからこそ、人間の心を研究する心理学はビジネスに役立つツールとなる。今回紹介する『ビジネス心理学大全』は、モチベーションの向上や人間関係の改善、さらにはマーケティングなどにも使える心理学の理論を幅広く網羅している。具体例を交えて丁寧に解説している本書から、すぐにでも実践したくなるアイデアをたくさん見つけていただきたい。            ◇  ◇  ◇

著者の榎本博明氏は1955年東京生まれ。東京大学教育心理学科卒で心理学博士です。東芝市場調査課勤務の後、東京都立大学大学院心理学専攻博士課程中退。川村短期大学講師、カリフォルニア大学客員研究員、大阪大学助教授などを経て、MP人間科学研究所を創設、代表を務めています。著書に『伸びる子どもは○○がすごい』『「上から目線」の構造』(以上は日経プレミアシリーズ)や『教育現場は困ってる』(平凡社新書)などがあります。

モチベーションを高める

まず、自分の気持ちをマネジメントするのに役立つ心理学から紹介しましょう。好きで始めた仕事なのに、いつの間にか嫌いになってしまうことがありますね。その原因を説明する心理学の理論があります。アンダーマイニング効果と呼ばれるもので、「外的報酬のために頑張ることで内発的動機づけが低下してしまうこと」を指します。具体的に説明しましょう。もともと好きな理科の勉強に力を入れている中学生がいます。ある時点から、彼が受験を意識したり親からプレッシャーを受けたりしたらどうなるでしょうか。「受験に合格するため」「欲しいものを褒美として買ってもらうため」といった目的が強くなってしまうでしょう。そうなると、元々は好きだった勉強が「手段」になってしまいます。学ぶことの喜びという内発的動機づけが消えてしまうわけです。

こうした現象はビジネスパーソンでもしばしば起こります。著者はその対処法として次のようにアドバイスします。            □   □   □ 給料が上がって嬉しくない人はいないでしょう。でも、そうした外的報酬ばかりを意識しすぎると、仕事そのものを楽しめない心になってしまいます。 そうした傾向が自分にもあるなと思う場合は、自分の仕事力の熟達に目を向けるようにしたり、必要最小限のことだけをこなすのでなく関連領域の本や雑誌を読むなど好奇心を刺激することを意識するようにしましょう。 ファッションが好きだったのに、ファッション関係の仕事を楽しめなくなったという人は、仕事に直接関係しなくても、ファッション関係の知識を追求したり、自分自身のファッションを楽しむなど、ファッション絡みの好奇心を刺激することを意識してみましょう。 (chapter1 モチベーションの心理学 56ページ)            □   □   □

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