フェイスブック、企業のカスタマーサービスを改善するオムニチャネルCRMのKustomerを買収
Facebookは11月30日、オムニチャネルSaaS CRMプラットフォームを提供するKustomerの買収を発表した。
2015年に創業のKustomerはニューヨークを拠点としており、カスタマーサービスのためのCRMを提供。そのプラットフォームは、サービスジャーニー全体をフォローし、すべての顧客体験を最適化することに重点を置いている。KustomerはクラウドベースのCRM SaaSとして提供され、電話、メール、ウェブチャット、メッセージングなどさまざまなチャネルから寄せられる顧客とのやり取りをひとつの画面で管理することができる。
Facebookの公式ブログでは、この買収の背景を次のように説明している。企業と顧客の会話において、主にスマートフォンでやり取りされるテキストやメッセージは電話と同じくらい重要となっている。WhatsAppやMessengerを通じて多くの人が企業とやり取りしており、その量は増え続けている。こうしたコミュニケーションを改善することは、これからのビジネスにとって大きな価値を生み出す。
Kustomerは大量のやり取りに対応できるよう、サービスプロセスを自動化することが可能だ。何度も同じタスクを繰り返す必要はなくなり、顧客が何かを購入したり、顧客満足度調査の送信をするといった行動にもとづいて、会話の内容を変化させることができる。また、Kustomer IQのAI機能は膨大な会話の中で、対応が必要なものをとそうでないものを取捨選択することでサポート量を最適化。また、機械学習を通じて会話から次に取るべきアクションを推奨する。
Facebookは最終的にサービスプロバイダーとして、KustomerのデータをFacebookのセキュアなインフラ上でホストしたい考えだ。また、FacebookはKustomerのデータをユーザーに表示される広告のために自動的に使用することはないが、企業はマーケティングのためにKustomerで自社のデータを利用することができるオプションがあり、その中にはFacebook上で個別に展開する広告サービスが含まれる。
MONEYzine編集部[著]