1~10月の世界銅地金需給、48万トンの供給不足。中国消費増で不足幅拡大
国際銅研究会(ICSG)がまとめた1~10月の世界銅地金需給バランスは、48万2千トンの供給不足となった。前年同期は35万4千トンの供給不足だった。供給量、消費量ともに前年同期を上回ったが、中国の見掛け消費量の増加により、不足幅は前年同期に比べ拡大した。単月ベースでは7カ月連続で不足バランスとなっている。 1~10月の銅地金需給は、供給量が2029万1千トンで前年同期比1・5%増、消費量が2077万3千トンで同比2・1%増。供給ではインドや米国が大幅に減少したが、チリやコンゴ、ザンビア、日本などが増加し、全体では前年同期を上回った。 需要は中国を除いた世界全体の消費量は同比10%減と減少。主要消費国・地域のうち、日本は同比17%減、欧州は同比12%減、米国は5%減と減少し、中国を除くアジアの消費量も同比12%減となった。一方、中国は正味輸入量が同比50%増と大幅に増加し、見掛け消費量は同比14%増となった。 10月単月の銅地金需給は供給量が214万5千トン、消費量が225万9千トンで、11万3千トンの供給不足だった。