新型ARグラス「XREAL One」を触ってみた。創業者が語る「Vision Pro」との違い
ARグラスを展開するXREAL(エックスリアル)は12月11日、新製品「XREAL One」の日本展開を発表した。 【全画像をみる】新型ARグラス「XREAL One」を触ってみた。創業者が語る「Vision Pro」との違い 予約は11日15時から開始で、発売時期は2025年1月中旬を予定。直販価格は6万9980円(税込)。各種ECサイトや家電量販店で取り扱われる。 XREALは1月にARグラスシリーズの「XREAL Air 2 Ultra」を、8月にはスマホのようなARデバイス「XREAL Beam Pro」を発売していた。 今回のOneは、Air 2シリーズのような軽量なARグラスに、Beam Proの機能を内蔵した同社のフラッグシップモデルにあたる。 グラス本体にチップが搭載されたことにより、前作からどのように使い勝手がよくなったのか。Oneのファーストインプレッションをお送りする。
独自チップを内蔵。使い勝手が向上
XREAL Oneをかけるとこれまでと同様、接続しているスマホやPCなどのミラーリング画面や拡張画面が映し出される。 モバイルディスプレイなどと違って、場所をとらず、他人の目を気にせず大画面で映像を楽しめる点が魅力だ。 XREALでは光学シースルー(OST:Optical See Through)という、肉眼で見えている風景に電子情報を加えて見せる方式をとっている。一般的なVRヘッドマウントディスプレイと比べて没入感は落ちるが画面がない分、軽量化できる。 Oneの最大の特徴は、グラス本体に初めてチップが搭載されたことにある。搭載されている「 XREAL X1」はXREALで開発されたAR端末専用の半導体だ。 独自チップ搭載の恩恵は2つある。 1つ目、システムの簡素化だ。Air 2 シリーズでは、ホストデバイス(PCやスマホなどの表示元の端末)に直接つないでも、ディスプレイが目の前に固定され追従する「0DoF(傾き検知なし)」表示しかできなかった。 XREAL Beamに接続することで、空間にディスプレイを保ったままにできる「3DoF(頭や首の傾きを検知)」表示ができる。Oneの場合はグラスとデバイスをType-Cケーブルで接続するだけでいい。 手元に拡張ディスプレイがなくとも、Windows PCやMacBookでの作業やNintendo Switchのゲーム体験を快適にしてくれる。 2つ目は、低遅延の実現だ。Airシリーズでは、映し出したいデータをホストデバイスのチップで処理を行い、グラスのディスプレイに投影するという仕組みだった。 Oneでは本体搭載のXREAL X1チップで、グラスに送ったデータを直接処理して投影できるようになったため、最低3msの低遅延を実現した。XREAL Air Proが40msだったことを考えると10分の1以下に縮んでいる。