(31)サツマイモ、最上町・産直ゆけむり “推し”の産直・数週間熟成、増す甘み
産直ゆけむりは、最上町富沢の日帰り入浴施設「赤倉ゆけむり館」の一角にある。焼き芋の香りに誘われ、立ち寄る客も多いという。赤倉ゆけむり館支配人の平社(ひらこそ)裕一さん(65)は「冬の名物の一つがサツマイモ。焼き芋や生芋、冷凍焼き芋を楽しみにしてくれている人が多い」と話す。 産直ゆけむりは2018年にオープンし、町内の生産者、商店が商品を納入している。旬の野菜や果樹、加工品を扱い、通年で温泉卵も売っている。 サツマイモの販売は5年ほど前から始めた。品種は甘みが特徴の「シルクスイート」。生産者が地元の新庄北高最上校、大堀保育所、あたごこども園、町、県と協力し、初夏に苗を植えている。今季は7月豪雨で畑が冠水、生育に影響が出たが、10月に2トン弱を無事、収穫することができた。 収穫後、温泉熱を活用するなど、数週間熟成させてから店頭に並べる。「寝かせることで甘みが増す」と、生産者の一人の高橋誠さん(68)。冷凍の焼き芋のほか、スティックケーキやクッキーの土産品「赤倉物語」の原材料にも使われている。昨年、試験的に販売した干し芋も今冬、製造が本格化する。平社さんは「ご当地品を知ってもらい、地域を盛り上げたい」と話した。
営業は午前9時~午後9時。第2、第4水曜休館。最上町富沢817-1、0233(45)3533。