マツダCX-5は、どう変わったのか? マイナーチェンジで特別仕様車を拡充 試乗で検証
フィールドジャーニーの登場
先代CX-5はプラットフォーム、パワートレインなどの全身にスカイアクティブ・テクノロジーを展開した「フル・スカイ」第一弾として登場。 【写真】改良型マツダCX-5 特別仕様車と公式グッズ【じっくり見る】 (116枚) スカイアクティブ・テクノロジー自体はマツダ新世代設計の総称であり、魂動デザインと人馬一体同様に“思想” “哲学”のようなものだが、新しい時代や提案を期待させるモデルだった。 二代目となる現行車はオンロード志向の魂動デザインと人馬一体をSUVに展開。マツダらしいSUVとして誕生したのだが、MCでは方向性を多少変えている。 MC以前からその流れはあったが、4WD制御を改良した悪路踏破性の改善をするなど、SUVの標準的な魅力の向上を図っていた。 このMCでは更にSUVの魅力をアップグレードし、その象徴となるモデルとして特別仕様の「フィールドジャーニー」をリリース。 全モデルに採用されたMiドライブも、フィールドジャーニーのみオフロードモードを備える。 なお、他4WDモデルも従来から採用されているオフロード・トラクション・アシストは継続採用されている。
ポイントは、対話できるか
全モデルともサスチューニングが変更され、合わせて遮音性も強化。 また、走行ライン維持機能を備えたクルージング&トラフィック・サポートをスマートエディション以外に設定するなど、日常用途とレジャードライブの両面での安心・使い勝手を向上する改良が加えられている。 便利なので「人馬一体」でまとめてしまっているが、個人的には阿吽の呼吸とかドライビングや力学のセオリーをいい感じでバランスさせたところが狙い、と解釈している。 新旧CX-5のフットワークを比較して旧型を是とするドライバーにとって、新型は鈍った味付けと思えるかもしれないが、それは人馬一体を違えない方向性の変化だ。 操作に対する即応性を高く、予兆感なしの正確な応答は機械として間違ってはないが、人に優しいとは言い難い。 ごく短時間なら集中力も持続するが、そうでなければ対話感のある緩みも必要。そこが新型の操縦性の改良ポイント。 チョイ乗りでは切れ味が落ちたように感じても、距離が伸びるほど、平均車速が高くなるほどに、対話感の「間」のよさが伝わってくる。