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[FactCheck] 「国交省、北海道に中国人500万人移住計画を発表」は誤り 3年前の動画が再拡散

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国の計画では北海道人口目標なし

では、外国人を大量に移住させて北海道の人口を増やす、という計画は実際にないのか。実は、国は、法律に基づき「北海道総合開発計画」を定めている。安倍内閣が2016年3月閣議決定で策定した10カ年計画(2025年まで)では「北海道人口の数値目標のようなものは全く定めていません」(前出の横田課長補佐)という。実際、計画には「1000万人計画」どころか「人口増」の目標すら掲げられていない。

北海道への移住を促進する具体的な施策はとっていないのか尋ねてみたが、「直接的に移住を促進する施策はとっていません。インフラを充実するとか、間接的に移住を促進するしかありません」(前出の横田課長補佐)との回答だった。

もちろん、2005年に一民間人が提言した「北海道独自の入国管理法」も制定されていないし、その動きもない(特区のページ参照)。

結論(判定の理由)

以上のとおり、「北海道人口1000万人戦略」は、2005年に国交省・北海道開発局が主催した会合での懇談会で、中国出身の民間企業社長が行った提言の一つに過ぎず、国交省が主体的に策定、発表したものではなかった。また、この提言には外国人移住促進策が盛り込まれているが、「中国人500万人移住」は盛り込まれておらず、現在の国の計画にも外国人の移住促進による人口増の計画はない。 3年前のネット番組の動画が再び拡散した理由は不明だが、いずれにせよ「北海道に中国人500万人移住させる計画」が国交省により策定、発表されたという言説は「誤り」と判定した。

(2020年9月4日掲載) (InFactはFIJの新型コロナ国際ファクトチェック・プロジェクトに参加しており、この記事の調査にはFIJのリサーチャーの米田由実氏、InFactインターンの洪果氏も協力した。)

楊井人文、田島輔

最終更新:
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