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[FactCheck] 「国交省、北海道に中国人500万人移住計画を発表」は誤り 3年前の動画が再拡散

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2005年の民間人の提言の一つだった

調べてみると、当時の広報資料「開発こうほう」2005年8月号に、北海道開発局の「北海道夢未来懇談会の活動と提言」と題した記事があった。その中で、外国人メンバーから「北海道は人口1千万人を受け入れるキャパシティがあるので、北海道独自の入管法を制定し、海外の人を呼び込む方策があるのでは」という意見が出たことが紹介されていた。

さらに調べると、この「北海道夢未来懇談会」のアーカイブサイトが見つかった。懇談会は大学教授、民間企業社長ら15人のメンバーから構成。毎回、各メンバーが北海道の将来像に関する提言を発表し、意見交換が行われるスタイルで10回の会合が行われていた。

その第6回懇談会では、3人のメンバーがそれぞれ「基調報告」を行い、意見交換がなされていた(議事概要)。この日2つ目の報告が「北海道人口1000万人戦略」と題し、中国出身の民間企業社長が発表したものだった。「海外からの労働力を本格的呼ぶ」「北海道独自の入国管理法を制定」といった内容に加え、「移住者を200万に」という提言も書かれていた。だが、移住者「500万人」は掲げておらず、「中国人」に限定したものではなかった。

しかも、これはあくまで民間メンバー15人のうち1人の提言だ。懇談会の提言書の目次をみると「1000万人戦略」は15人の提言のうちの一つに過ぎず、懇談会を代表する見解として書かれたようにみえない。懇談会自体は北海道開発局が事務局となり開催されたものだが、提言の内容は民間メンバーがそれぞれの考えを発表したもので、北海道開発局が主体的に策定・発表したものとは言えない。

小野寺氏は、今年1月にもツイッターで「北海道1000万人計画」の根拠として、この産経の記事を再び提示した。一方で、「国で北海道一千万人計画は策定しておらず、私もそんな事は言ってません」と、かつての発言を軌道修正していた。

北海道開発局も取材に対し「国交省・北海道開発局が『北海道1000万人計画、中国人500万人移住計画』を発表したというのは、根も葉もない話」(開発計画課の横田課長補佐)と否定した。

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