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コロナ禍で「17万人」ゴルフを始めた!? そもそも日本にゴルファーは何人いるの? 市場調査のエキスパートが分析した

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みんなのゴルフダイジェスト

新型コロナウィルスの影響で各種産業は打撃を受けていて、ゴルフもその例に漏れない。しかしその一方で、コロナ禍の間にゴルフを始めた層が一定数いる、という声も聞く。はたして日本のゴルファー人口の推移はどうなっているのか。ゴルフ産業の市場調査・研究を生業とする矢野経済研究所の三石茂樹氏に話を聞いた。

そもそも日本のゴルファーって一体何人いるの?

みなさま初めまして、矢野経済研究所という調査会社で用品を中心としたゴルフ産業の調査・研究を担当している三石と申します。今回は、新型コロナウイルス感染拡大によって日本のゴルファー数は果たしてどのように変化しているのか? といった点について推察してみたいと思います。数字ばかりの話で恐縮ですがお付き合いください。 「日本国内におけるゴルファーは何人いるのか」 ゴルフ産業の中ではたびたび話題になるテーマです。最もよく使われている指標の一つが、公益財団法人日本生産性本部というところが毎年発刊している「レジャー白書」という資料の調査数値。同資料の2020年版によれば、2019年のゴルフ参加人口(コース)は580万人となっており、前年に比べて約100万人も減少した、という結果になっています。 一年の間にゴルファーが100万人も増えたり減ったりするというのは業界を専門で調査している身からするとにわかに信じ難いですが、「レジャー白書」はあくまでも(パチンコなども含めた)日本のレジャー産業の実態を広く網羅することを目的とした資料であり、あくまでもゴルフはその「ワンオブゼム」であることを考えると、年によってのブレが大きいのも致し方ない面があるのかもしれません。 その他のゴルファー数を測る指標として業界内で活用されているのが、一般社団法人日本ゴルフ場経営協会(NGK)が集計している「ゴルフ場(延べ)入場者数」のデータです。ゴルフをしている皆さんであれば、ゴルフ場でプレーをした際に「ゴルフ場利用税」という税金を徴収されていることはご存じかと思いますが、このデータはそのゴルフ場利用税の税収額から計算された入場者数のデータであり「リアルゴルファーの行動」を知る指標としては最も適していて正確なデータと言えます。 惜しむらくは「延べ」のデータであるため、ユニーク数が把握できないという点です。ちなみに同データにおけるゴルフ場利用者数はこの数年「横ばい」となっています。上述した「レジャー白書」の数字とNGKとの数字とを併せて分析すると ・日本の総ゴルファー数は減っている ・しかしながら、延べゴルフ場利用者数はほぼ横ばいにて推移している ・つまり「ゴルフをやっている人のプレー回数」が増えている 以上のことから「ゴルフを日常的な趣味としている所謂“コアゴルファー”の活動は活発化しているが、たまにしかゴルフをしない“ライトゴルファー”は総じてゴルフから離れており、二極化が進行している」という仮説を導き出すことができます。 更に「じゃあ何故コアゴルファーの活動が活発しているのか」「何故ライトゴルファーはゴルフから離れているのか」についての調査分析(検証)を行うことにより、ゴルフ産業活性化(というよりはより多くの方がゴルフというスポーツをより楽しんで頂けるか)に向けた戦略立案を行うのが私の仕事の一つなのですが、これを話し出すと終わらなくなるので今回は割愛したいと思います。 話を「日本のゴルファー数」の話に戻したいと思います。上述したように当社では用品を中心としたゴルフ産業の調査に軸足を置いています。具体的には日本国内におけるゴルフ用品の市場規模を推計算出しています。つまり「2019年は国内で何万本のドライバーが流通した」「そしてその金額は何十億円だった」といったような数字を独自に算出しているのです。 そうした独自の数値から、当社では2020年のゴルファー数を「約871万人程度」と推計しています。こうして見ると、上述した「レジャー白書」の数字とは約300万人もの乖離が生じています。また、NGKが発表している2019年の延べゴルフ場利用者数は約8,630万人です。この数字と当社が推計している約871万人という数字を使うと、ゴルファー一人当たりの年間ラウンド数は「約9.9回」という数字になります。ちなみに「レジャー白書」の560万人という数字を使うと「約15.4回」という計算になります。皆さんのプレースタイルは果たしてどちらに近いでしょうか?

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