ドコモとソフトバンク シェアサイクルで異例のタッグを組んだ理由【WBS】
NTTドコモとソフトバンク。通信業界では”ライバル”ともいえる2社のグループ企業が10日、異例の提携を発表しました。それが電動アシスト自転車のシェアリングサービスです。なぜライバルの2社が、シェアサイクルでタッグを組むのでしょうか?現場を取材しました。 東京・秋葉原の駅前。夕方、帰宅時間になると、シェアサイクルを借りる人の姿がありました。NTTドコモ傘下の「ドコモ・バイクシェア」の自転車です。 「ビルが多い都心でもポート(駐輪場)を置かせてもらっている」(「ドコモ・バイクシェア」の武岡雅則社長) ドコモ・バイクシェアは大型の駐輪場、ポートを都市部の中心地に展開する戦略をとっています。 一方、都心から少し離れた東京・荒川区の住宅街には、ソフトバンクグループのオープンストリートが手がける「ハローサイクリング」のシェアサイクルがありました。 「比較的都心を囲むような住宅地に配置をしているケースが多い」(ハローサイクリングを運営する「オープンストリート」の工藤智彰社長) ハローサイクリングは2011年にサービスを始めたドコモに5年遅れて事業をスタート。後発として、都市部周辺の住宅地や地方の観光地などでエリアを広げているのです。
現在LUUPを含めたシェアサイクルの大手3社は、ポートの数を全国で拡大。シェアをめぐって競争が激化しています。 そんな中、発表されたNTTドコモとソフトバンク傘下の2社による業務提携。来年度をめどに、両者が展開するポートを共同で利用できるようにする方針です。 「会社都合できれいに分断されているのは、望ましい状態ではない。そういうフェーズは終わった」(「オープンストリート」の工藤社長) 「客が便利なだけではなく、オペレーションの効率化で事業性も担保していきたい」(「ドコモ・バイクシェア」の武岡社長) この提携に利用者からは「非常にいい。ハローサイクリングのポートがないエリアがあるので」「便利になる。借りられる台数が増えるならいい」と歓迎の声が上がります。