“崖っぷち”韓国大統領の逮捕は? 「最後までたたかう」強気ナゼ 最高で死刑…検察側「内乱の首謀者」【#みんなのギモン】
■韓国警察「要件が整えば緊急逮捕も」
森アナウンサー 「野党としては弾劾訴追案を絶対に通したいと思うでしょうし、憲法裁判所も時間がかかる。この間は韓国の国政が停滞することは間違いないわけですよね」 小野解説委員 「国政の停滞でいえば、尹大統領が逮捕されるかどうか、今そこもギリギリの攻防です。11日、韓国警察は大統領府の家宅捜索に踏み切りました。『要件が整えば緊急逮捕することも可能だ』としています」
■内乱罪は「不訴追特権」の例外
小野解説委員 「検察も、尹大統領が非常戒厳を宣言したことをめぐっては内乱の疑い、職権乱用の疑いがあるということで捜査をしています。検察は尹大統領を、内乱の首謀者だとしています。『内乱』というのがポイントです」 「韓国の大統領は在職中には訴追されないという特権がありますが、内乱罪は例外です。身柄の拘束や訴追が可能になります。さらに、内乱罪の首謀者は最高で死刑になるといいます。非常に刑が重いんです」 「尹大統領には現職としては初の出国禁止措置も取られていて、捜査機関は徹底的に調べる構えです」
■逮捕の可能性は? ソウル支局長に聞く
刈川くるみキャスター 「この刑の重さから見ても、戒厳令がどれほどの威力を持つのか分かります。実際に尹大統領が逮捕される可能性は今、どれぐらいあるんでしょうか?」 小野解説委員 「本当に逮捕はあり得るのか、NNNソウル支局の横田明支局長に聞きました。『検察はかなりスピード感を持って捜査を進めていて、尹大統領が立件される可能性も高まっているとは言える』と話します」 「ただ、現職の大統領を逮捕するのはハードルが高いという見方もあるそうです。そもそも現職の大統領の逮捕は韓国では前例がありません。混乱はさらに大きくなります。『この状況であえて逮捕に踏み切るのか』という指摘も上がっているといいます」 「逮捕があるとすれば、弾劾訴追案が仮に可決するなどして職務停止中であれば国政を担う代行者はいるので、逮捕の可能性はなくはないという見方もあるということです」 鈴江アナウンサー 「外交面で考えた時に、(首相が大統領の職務を)代行する形で成立するのかという懸念もあります。隣国の日本にとってもそこの影響は免れないんじゃないかという点でも心配されます」 小野解説委員 「あくまで強気な大統領。そして、与党と野党のギリギリの攻防が行われています。混乱が当面続きそうです」 (2024年12月13日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より) 【みんなのギモン】 身の回りの「怒り」や「ギモン」「不正」や「不祥事」。寄せられた情報などをもとに、 日本テレビ報道局が「みんなのギモン」に応えるべく調査・取材してお伝えします。(日テレ調査報道プロジェクト)