前代未聞のリーチ11回 佐々木寿人、箱下2万点超からの大復活劇 南場だけで6万点強の荒稼ぎ/麻雀・Mリーグ
「リーチ11回」がTwitterでトレンド入り。何本のリーチ棒を出したか、もう誰も数えきれない。試合後のスタッツを見て視聴者は「これは伝説」「なんだこれは…」と驚愕した。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2020」1月12日、KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人(連盟)が1試合におけるリーチ回数「11」という記録を樹立した。 【動画】“地獄”から戻った佐々木寿人 佐々木は東場でセガサミーフェニックス・近藤誠一(最高位戦)の親倍満を放銃するなど失点続きで、一時は箱下2万7300点となり、点棒が足らず他者から借りるところまで追いやられた。しかし“魔王”と恐れられる打点力、得点力で復活。3万4500点と浮きの2着まで浮上してゲームを終えた。箱下から稼いだ点棒は6万1800点。近藤のトップを逆転する可能性すら生まれた猛チャージにファンは「魔王降臨ラッシュ!!」「寿人はまったくブレないからすごい」「これが魔王TIME」と騒然となった。 また、リーチによるアガリ以外でも、“魔王”と呼ばれるその恐ろしさをまざまざと見せた。南1局3本場にリーチ一発で近藤から跳満をアガって、素点を回復した佐々木は、南3局2本場の親番で、中を仕掛けてドラの九万が暗刻、アガれば満貫となり着順浮上となる1・4筒のテンパイを果たす。さらに瑞原から出るドラを大ミンカン。佐々木の待ちである1筒が新ドラとなった。そしてリンシャン牌から中を引き、これもミンカンすると次なる新ドラはなんと九万。これで親倍満以上が確定し、同卓者の表情にも戦慄が走る。実況の小林未沙も思わず「こんなマンガのような展開があるか!」と興奮した。 瑞原はテンパイを入れたが、佐々木に一つも押すことはできず回し打ち。そして佐々木は最後の1筒を手繰り寄せ、中・ドラ9の2万4000点(+600点)を獲得して2着浮上となった。南4局も仕掛けて満貫テンパイ、きっちりアガってゲームを締めた。 試合後、インタビューに登場した佐々木は「リーチ何回?8回、9回くらいですか?」と答え、11回と聞かされると「11回!そりゃ点棒なくなりますね、そういう問題じゃないか」とリアクション。自分への乗りツッコミも見せて驚きを表現した。 失点続きの東場から、南場だけで6万点以上の点数を荒稼ぎし、気づけば2着、あと少しで逆転トップもあるところまで大復活し、ファンを熱狂させた佐々木。このドラマティックな展開を引き起こしたのはリーチ11回という超攻撃的なメンゼン麻雀。この日は佐々木の誕生日でもあり、「ひどい誕生日になるかと思ったんですが、巻き返せて、(今後の展開も)いい感じになると思います。頑張っていきますので、よろしくお願いします!」と頭を下げた。これには視聴者からも「ハッピーバースデー!」「お誕生日おめでとう!」と声が上がり、さらなる“魔王”の活躍に期待を寄せていた。 ※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会 ◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。 (ABEMA/麻雀チャンネルより)