骨の健康には「栄養」と「運動」が不可欠! 最期まで自分の足で立つために「骨密度」を維持する方法
認知症や寝たきりの原因にもなる骨折。確かに骨は放っておくと加齢とともに衰えていくもの。しかし中山久先生によれば、いつまでも自分の足で立ち、歩くためにできる対策があるそうです(構成=山田真理 イラスト=谷本ヨーコ) * * * * * * * ◆健康な骨を維持するステップ【食事&日光浴】 栄養素は単体では十分な効果を発揮しません。骨の健康に必要な栄養素をバランスよく摂る必要があります。 ●ビタミンD 腸管からのカルシウムの吸収を高めます。脂溶性ビタミンなので、油とともに摂ると効果的。転倒予防効果も報告されています 【食材】 青魚(さんま、いわし、かつお、さば)、さけ、きのこ類(特に乾燥きくらげや干ししいたけ)など ●日光浴 ビタミンDは、太陽の光を浴びることで体内でも生成されます。直射日光でなくとも、屋外で日陰に1日30分程度いるだけでも十分。散歩や買い物など、なるべく毎日外出を心がけましょう ●カルシウム 骨の主成分であるカルシウム。丈夫な骨を作る土台です 【食材】 乳製品、小魚(ちりめんじゃこなど)、小松菜、豆腐、納豆、ごまなど ●マグネシウム 血液中のカルシウムを骨に誘導し、さらにカルシウムが血管に付着するのを防ぎます。カルシウムの半分程度の量は摂取しましょう 【食材】 豆腐(にがり)、ナッツ類、緑黄色野菜など ●タンパク質 骨を建物にたとえると、鉄骨に相当するものがタンパク質です。そのため、丈夫な骨作りには欠かせません 【食材】 鶏むね肉、魚、乳製品、大豆製品、たまごなど ●ビタミンK 骨のタンパク質を活性化し、骨の健康を維持。特に納豆に多く含まれるビタミンK2は、骨粗しょう症予防に高い効果があります 【食材】 納豆、ブロッコリー、小松菜、チーズなど
◆【運動その1】 骨密度の低下を抑えるには、適度に骨に振動を与えるのが効果的。また、バランス力と筋力を維持することで転倒を予防します。 ●片足立ち 下半身の筋力とバランス力をアップ! 【方法】 (1) 目を開け、背筋を伸ばして立つ (2) 片足を前方に5cmほど上げた状態を1分間保つ。左右それぞれ1分間ずつ、1日3回(朝・昼・晩)行う 【注意】 ふらついてしまう場合は、転倒しないように椅子や机に軽く手をついて行う