セブン&アイHD、スーパー事業等を中間持株会社「ヨークHD」へグループ構造再編、セブンイレブンに専念し、社名も「セブン-イレブン・コーポレーション」に
井坂社長は「セブン&アイHDができたのが2005年で、当時の社会・経済環境と現在は随分変わってきた。セブンイレブンのビジネスはグローバルに成長しており、SST事業とCVS事業では成長ストーリーが随分変わってきた。同じ屋根の下で片方は成長が早くエリアも広がり投資額が多く求められる一方で、SST事業の成長領域は国内ドメスティックに集中し、扱い品目も違うが、同じ屋根の下で資本の振り分けをするとなかなか成長投資をしづらい状況が続いてきた。同じ成長ストーリーを持つ会社を集め、その成長ストーリーを独自に自分たちで考えて自律して成長していくんだという思いで経営をしてもらうことが非常に大事だと考え、議論を重ねて今回の結論に至った」など話した。
〈CVSが残るセブン&アイは社名変更とIFAS適用でグローバル成長目指す〉
一方、これら再編後のセブン&アイ・ホールディングスには国内CVS事業のセブン‐イレブン・ジャパン(SEJ)、北米CVSの7-Eleven Inc.(SEI)、北米以外の海外CVSの7-Eleven International(7IN)と国内・海外のCVS事業が残り、同事業にフォーカスしていくことになる。それを明確化するため、来年5月の株主総会の決議を経て「7‐Eleven Corporation(セブン-イレブン・コーポレーション)」に社名を変更。 さらに会計基準でIFAS適用準備を進め最速2028年に適用する。同社の業績は、現在の基準(JGAAP)よりIFASの方が、各種指標が高く出る傾向がある。これにより、世界トップクラスのグローバルな流通プレイヤーとしての評価を獲得するとともに、競合他社との立ち位置を見える化し、グローバルでのさらなる成長を目指すという。 同社をめぐっては、北米CVS2位のアリマンタシォン・クシュタール社(カナダ)から買収提案を受けており、一連の施策で株価を上げ、対抗していこうという意図もあるようだ。
食品産業新聞社
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