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顔に青あざがある少女を描く漫画『青に、ふれる。』が伝えたいこと<鈴木望×水野敬也対談>

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女子SPA!

『青に、ふれる。』というコミックが話題になっています。 太田母斑という大きな青あざが顔にある女子高生・瑠璃子と、人の顔が見分けられない相貌失認という症状を持つ神田先生の物語です。 ⇒【写真】『青に、ふれる。』より 「顔の大きな青あざ」といっても、自分には関係のない話と思う人もいるかもしれません。でも、主人公・瑠璃子の抱える見た目のコンプレックスは、実は誰もが抱えている悩みです。「あと少し目が大きかったら」「小鼻がもう少し小さかったら」「あと3kg痩せないと」……私たちはどうしても「見た目」にとらわれてしまいますよね。ときには心を病むほどに。 『青に、ふれる。』は、そんな「見た目」の問題に真っ向から取り組む、画期的な作品です。顔のあざに悩む瑠璃子と、瑠璃子の大きなコンプレックスであるあざを認識することができない相貌失認の神田先生。絶妙な組み合わせで物語が成り立っています。  今回は、『青に、ふれる。』の作者である鈴木望さんと、見た目に傷やあざなどの症状を持つ当事者への取材をまとめた『顔ニモマケズ』の著者である作家の水野敬也さんに対談いただき、二人の作品を通して、見た目問題とコンプレックスとの向き合い方について語っていただきました。短期連載にてお届けします。

“見た目コンプレックス”とどう付き合うか

――おふたりはもともとお知り合いだそうですが、どちらで出会われたんですか? 鈴木:私自身、もともと顔に太田母斑というあざの症状があったので、いつか顔にあざがある女の子を主人公にした漫画を描きたいと思っていたんです。でも企画の段階でなかなかうまくいかなくて。そんなときに水野さんの『顔ニモマケズ』を見つけたんです。  衝撃であると同時に創作の後押しをしてくれました。そしてこの本をきっかけに、本の制作に協力していたマイフェイス・マイスタイルというNPO団体(顔や体に生まれつきあざがあったり、事故や病気によるキズ、ヤケド、脱毛など、先天的や後天的な「見た目(外見)」の症状がある人たちが、差別や偏見のせいでぶつかってしまう問題の解決を目指す団体)を知りました。  でも連絡を取って交流会に行ったりする勇気はなくて。あとは、実際に漫画を形にしてからお会いしたかったということもあり、『青に、ふれる。』を描きはじめた後に、マイフェイス・マイスタイルさんが主催するアート展の場で水野さんをご紹介いただいたんですよ。 水野:『青に、ふれる。』は、あざがコンプレックスの女の子と、相貌失認の教師という、物語としてすごく面白くなる装置、というと語弊がありますが、絶妙な組み合わせの二人じゃないですか。なんでそんな設定が浮かんだのかと以前聞いたら、相貌失認の方と出会っていたんですよね? 鈴木:実は、『青に、ふれる。』を描く前にちらっと婚活していたんですよ。婚活の場で顔のあざの症状のことを聞かれることが何度もあって、コンプレックスが再燃していたときに相貌失認の方と出会ったんです。  最初は私の顔を気にしない人がいてラクだなあって思ったんですけど、でもその考え方って何か違うなと思い始めて。それから多くの相貌失認の方に取材させていただいて、「あぁ、そうか。見た目を気にしすぎる生きづらさもあるけど、見た目で人を判別できないせいでコミュニケ―ションがうまくはかれないっていう生きづらさもあるんだ」と気付きました。  自分のコンプレックスと向きあうのって、自分一人ではなかなか難しくて、他者との関係性で自分を見つめ直して、コンプレックスがちょっとずつ解消されていくものだなと思うんです。私はやっぱりずっと見た目にコンプレックスがあったので……。でも、自分のコンプレックスだけにとらわれるんじゃなくて、(自分とは違うけど)「こういうコンプレックスを持つ人もいる」「こういう生きづらさを抱えている人もいる」って、多角的に見ていくことで、自分のコンプレックスを相対化していけるんですよね。そのことに気づいて、漫画の設定に取り入れることにしたんです。

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