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「サブウェイのパンはパンにあらず」アイルランドで最高裁判決 パンとはなんなのか?

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クーリエ・ジャポン

なぜアイルランドで「サブウェイのパンはパンか否か」が議論になってきたのか。それは、日本の消費税のような付加価値税の率に関わる問題だからだ。アイルランド最高裁がこの15年におよぶ議論に決着をつけた根拠とはなんだったのか。そもそも、パンとはなにか──。 【画像ギャラリー】すべてがケーキに見えてくる… 人々の共感を呼んだ“超現実”動画 食の深遠なる哲学的ジレンマと格闘している人々は、アイルランド最高裁に感謝してもよいかもしれない。 同法廷は9月29日、米サンドイッチチェーン「サブウェイ」で出されるパンは糖度が高いのでパンと定義できないという判決を下した。 この判決は、アイルランドのサブウェイ・フランチャイズ「ブックファインダーズ」社の上訴に対して下されたものだ。 サブウェイのサンドイッチに使うパンは「主食」と見なされ、したがって付加価値税(VAT)が免除されるべきだと同社は主張していた。 だが、同法廷が指摘したように、アイルランドで1972年に制定された付加価値税法では、主食(パン、お茶、コーヒー、ココア、牛乳、「肉または卵の調整品または抽出物」)と「より贅沢な嗜好品」(アイスクリーム、チョコレート、ペーストリー、チップス、ポップコーン、ローストナッツなど)が区別されている。

アイルランド最高裁判決の根拠

今回の判決の決め手は、パンに含まれる砂糖の量は「生地に使われる小麦粉の重さの2%を超えてはならない」という同法の厳しい条項だった。 サブウェイのパンはその制限の5倍の砂糖を含んでいる。これを最高裁が表現すると次のようになる。 「本件で、サブウェイによって加熱サンドイッチとして提供されるパンの糖含量が、その生地に含まれる小麦粉の重さの10%であることに議論の余地はない」 ブックファインダーズ社は2004年1、2月から2005年11、12月にかけて複合税率9.2%で払ったVATの還付未払いがあると申し立て、上訴していた。同社は、自分たちにはむしろVAT0%が適用されるべきだったと主張していた。 だが、オドネル判事は納得せず、上訴は棄却された。判事の判決文にはこうある。 「この主張は、サブウェイの加熱サンドイッチが『パン』と定義されるものを含んでおり、したがって菓子類ではなく同法第2附則の目的に沿った(VAT0%が適用される)食品だと言いうるとの論点がまず受け入れられるかどうか次第だ。 その議論が棄却された以上、これに付随する主張も破綻せざるをえない」 「サブウェイのパンは、もちろん、パンです」──ガーディアン紙に送られてきた声明のなかで、サブウェイの広報担当者はそう述べている。

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