秋山翔吾の加入で広島は生まれ変わるか? 元コーチは適応力に期待「時間かからない」
広島のチーム打率は巨人より上の.256だが、得点は巨人に次ぐリーグ3位
広島は3日にマツダスタジアムで行われた巨人戦に5-7で敗れ2位浮上のチャンスを逃した。現在37勝39敗3分の借金2で、巨人と1.5ゲーム差の3位。4位の阪神とは2ゲーム差という激しいAクラス争いを続ける中で、期待したいのが新加入の秋山翔吾外野手だ。オリックス、ソフトバンク、広島で打撃コーチなどを歴任した野球評論家の新井宏昌氏は「カープにとってはプラスしかない」とチーム力の向上に太鼓判を押した。 【写真】「チンピラに絡まれたと」DeNA山崎と鈴木誠也が路上でバッタリ遭遇 3日の試合は3点を先制しながら、巨人打線に4本塁打を許すなど“長打力”の差を見せつけられ逆転負け。現在広島のチーム打率は、首位のヤクルトをわずか2厘差で追うリーグ2位の.256で、巨人(.249)を上回る数字を残している。だが、本塁打は巨人の89本に対し広島は半分以下の39本。得点を見ても巨人が322得点(リーグ2位)、広島は294得点(同3位)と“得点力の差”が順位にそのまま出ているのが分かる。 今季のカープは主砲の鈴木がメジャー移籍、さらに主に3番を担っていた西川が故障で離脱中。打線強化が課題だったが、秋山が加入したことで「守備はもちろんだが、得点力を上げる部分でも大いに期待したい」と新井氏は語る。
西武時代は通算1405安打、打率.301、116本塁打、長打率.454
メジャーでは故障もあり思った成績を残せなかったが、西武では通算1405安打、打率.301、116本塁打、長打率.454をマークしている。安打製造機のイメージもあるが、2017年から2019年の3年間は20本塁打以上を記録するなど長打も打てるのが魅力の一つだ。 「決して長距離砲ではないがアベレージを上げられる中距離打者。経験値と実績が他の選手とは違う。交流戦も多く経験しているのでリーグの違いで戸惑うことはないと思う。西武時代の時と同じ役割を果たせば問題なく、上位を任されることは間違いないでしょう」 では、メジャーと日本の違いはどうか。新井氏は「一番、難しかったのはタイミングの部分だと思います。米国では少し振り遅れる部分が目立っていましたが、日本の投手ではそこまで崩されることない。アジャストするには時間はかからないと思います」と期待する。 セ・リーグはヤクルトが史上最速でマジックを点灯させるなど、圧倒的な力を見せ独走態勢に入った。“1強5弱”の中で、上に抜け出すのはどのチームか。広島は秋山の加入が起爆剤になるか、注目が集まる。
橋本健吾 / Kengo Hashimoto