侍ジャパン 24日決勝もVS台湾 大会史上初の全勝優勝へ4番・森下「最後も必ず勝って世界一に」
◇WBSCプレミア12 スーパーラウンド第3戦 日本9―6台湾(2024年11月23日 東京D) 「ラグザス presents 第3回 WBSCプレミア12」で大会連覇を狙う侍ジャパンは23日、スーパーラウンド最終戦で台湾に9―6で勝利。試合前時点で台湾とともに24日の決勝進出が決まっていたが、同ラウンド3連勝での1位突破を決めた。初回に4番・森下翔太外野手(24)の2点適時打などで4得点。開幕8連勝で国際大会27連勝としたチームは決勝でも台湾を下し、大会史上初の全勝優勝を狙う。 森下は、24日の本番を前に、充実の内容で予行演習を終えた。デーゲームでベネズエラが米国に敗れたため、試合開始前に台湾と決勝を戦うことが決定。2日連続での対戦となるが、あえて手の内を隠すようなことはしない。1打席目から役割を全うした。 「追い込まれていたのでゾーンを広く持って、良い形で芯で捉えられた。打球速度も出ていい適時打だった」 初回、1点先制直後の無死一、二塁。フルカウントから左腕・陳柏清(チン・ハクセイ)が投じた124キロ真ん中スライダーにフルスイングを仕掛けると、強烈に三塁線を破る2点二塁打となった。 これで今大会チームトップとなる9打点。阪神選手の五輪・WBC・プレミア12の主要国際大会で並んでいた08年北京五輪の新井貴浩を超え、球団史に新たな歴史を刻んだ。なおも1死三塁から紅林の中犠飛で生還。今大会13得点は出場12チームで堂々のトップだ。 本大会開幕からチームで唯一となる8試合連続のスタメン出場。1次ラウンドを通じて井端監督から「(出るか休むか)どっちにする?」と適度な休養を勧められても、「4番で出られるチャンスはないので出たいです」と言い切り、徐々に蓄積される疲労を顧みず出場を直訴してきた。 3回の2打席目は中飛。予定の2打席を終えベンチへ退いた。ファイナルの“前哨戦”で存在感を誇示。「ここまで全勝で来ているので、最後も必ず勝って世界一になりたい」。24打数10安打の打率・417、1本塁打、9打点でも満足はしない。頂点に王手。大会史上初の全勝優勝へ導いてこそ、侍の4番は心から喜べる。(石崎 祥平)