新緑の黒部峡谷、絶景堪能 トロッコ電車全線開通
急流の黒部川沿いを走る黒部峡谷鉄道(黒部市)のトロッコ電車は26日、宇奈月―欅平(けやきだいら)の全線20・1キロが開通した。観光客は新緑が鮮やかなV字峡の絶景を堪能した。 【写真】今季の営業を始めたトロッコ電車=4月27日 電車は黒部川沿いを縫うように時速約15キロで走り、宇奈月駅から約1時間20分で欅平に到着した。観光客は駅周辺を散策し、きらめく緑や山肌に残る雪、せせらぎの美しさに見入った。初日の乗降客数は1644人となった。 今季の営業運転は積雪の影響で遅れ、4月27日に笹平までの7キロ区間で始まった。5月20日には鐘釣(かねつり)までの14・3キロ区間に拡大した。全線開通は昨季より半月遅れた。 昨季の乗降客数は新型コロナウイルスの影響で27万3838人にとどまった。今季は11月末までの期間中、PR強化やリピーターを増やす事業企画を通じ50万人の利用を目指す。 ●全地点で夏日 魚津29・7度、南砺28・8度 26日の富山県内は高気圧に覆われて昼は晴れたが、気圧の谷や湿った空気の影響で徐々に曇り、夜は雨が降った。最高気温は魚津市29・7度、南砺市高宮28・8度など4カ所で今年最高を記録し、全10観測地点で25度以上の夏日となった。 射水市消防本部によると、同市内で20代女性が熱中症疑いで搬送された。軽症とみられる。