“メタル”なビール店員が薦める、年末年始のご褒美クラフトビール
アメリカ西海岸からブームが始まり、現在は世界中で人気が定着したクラフトビール。クリエイティブで自由なブルワリーが多いクラフトビール界では、常に想像を超える味わいの新作が創り出されている。今回話を聞いたのは、メタルバンド「Her Name In Blood」のベーシストとして活動しながらも、クラフトビール好きが高じて日本橋のブリューパブ「CRAFTROCK BREWPUB&LIVE(クラフトロック ブリューパブ&ライブ)」で働くMAKOTOさん。年末年始の自分へのご褒美にぴったりな、「これを選べば間違いなし」というお薦めの5本をセレクトしてもらった。セレクトのキーワードは「アメリカン」と「エクストリーム」。「クラフトビールに関しては最初の衝撃を大切にしています。いったんフルスイングのパンチを味わってほしいと思って今回の5本を選びました」という珠玉のテイストを、お気に入りの音楽をかけながら楽しんでほしい。 【店舗情報詳細】CRAFTROCK BREWPUB&LIVE
パッションフルーツとホップの甘い融合。
ポートランドの人気ブルワリー「グレート ノーション」の、知る人ぞ知る人気銘柄。「フルーツ」と「モチ」という聞きなれない組み合わせだが、果たして味は……? 「僕はツアー中にクラフトビールを飲み歩いているのですが、これは札幌のクラフトビール専門店『ビアセラーサッポロ』で飲んで衝撃を受けたIPAです。アメリカでは日本の『雪見だいふく』のような餅アイスが人気なのですが、その“パッションフルーツ味”をビールに落とし込むのか!という発想に驚き、ノックアウトされました。グレート ノーションは、季節のフルーツを使った自由な発想のクラフトビールをたくさんつくっていて、中でも特に濃厚な味わいなのがこの『パッション フルーツ モチ』。パッションフルーツとスパイス、海塩が使われています。おつまみは、選ぶのに迷ったら万能選手のフライドポテトを。甘い味なので、デザートタイムにもお薦めです」
ピーナッツバター味の黒ビールは、予想外なまろやかさ。
サンディエゴのブルワリー「ベルチングビーバー」の一番人気の黒ビール。「ベルチングビーバー」が最初につくったビールであるミルクスタウトに、アメリカ人の大好物であるピーナッツバターをかけ合わせた「ピーナッツ バター ミルク スタウト」は、MAKOTOさんが「ビールショップで見つけたらすぐにカートに入れる」というくらいお気に入りの一本だ。 「黒に近い色から重たい味わいを想像しがちですが、ピーナッツバターの風味に続いてチョコレートやローストコーヒーのアロマが現れる、まろやかで飲みやすいビールです。ピザと相性がいいので、年末年始に人と集まってピザを取り寄せる時などに、ぜひこのビールを合わせてみてください。味が甘すぎると思う場合は、ピルスナータイプのビールと半々に割って飲むのもお薦めです」
写真:齋藤誠一 文:小松めぐみ