いずれまた起こる「株価大暴落」…投資家がすべき備え、3つ【プロトレーダーが解説】
古くは「大恐慌」から始まり、「バブル崩壊」「リーマン・ショック」「コロナ・ショック」……株式市場はときに暴落することがあります。今後も一定期間ごとに起こるこのような市場全体の暴落に対して、投資家はどのような備えをしておけばよいのでしょうか。株式会社ソーシャルインベストメントの川合 一啓氏が解説します。
【関連記事】倹約家であれば「株式投資で勝てる」といえる納得の理由【プロトレーダーが解説】
備え1.株価の「割高・割安」に注目
株を買うときも、買った株を持ち続けているあいだも、そして売るときも、その株の価格が割高か・割安か注目しておくことがまずは基本です。 割安なときに買えば、そこから値下がりする確率がずっと低くなります。市場全体が暴落しても、最初から割安な株を買っていれば損失は最小限になるでしょう。割安なときに買い、割高な株をつかまないことが、株式市場暴落に備える第一歩です。 買ったあとに市場全体が急騰してその株が割高になってきてしまうと、それは逆に、その後市場全体が暴落すれば大きな影響を受けやすい局面であるといえます。 もちろん株式市場が暴落することは稀ですし、さらなる値上がりも期待できますので、必ずしも実際に売った方がよいということではありません。しかし、そのような危険を察知するためにはやはり、株価の割高・割安に注目しておく必要があります。 ただし現実的に、株価の割高・割安の判断は難しいところがあります。収益面からみたPER、資産面からみたPBR、配当面からみた配当利回りなどが一般的な指標となりますが、他にも成長性やビジネスモデル、財務の健全性、知名度や人気、経営者の優秀さなど、割高・割安というのはさまざまな面から判断することができます。 したがって一概に「どうなれば割安・割高」ということはできませんが、多面的に、そして自分なりに、それを判断できるようになることが株式投資においては重要です。
備え2.ハイリスクな投資はできるだけ避ける
「信用買いをする」「異常に割高となっている新興成長株を買う」などのハイリスクな投資も控えておいたほうがよいでしょう。これらはうまくいけばハイリターンを望めますが、市場全体が暴落した場合は大きな損失をもたらす可能性が高いです。 したがって、株式市場暴落の備えとしては、そもそもこのようなハイリスクな投資をできるだけ避けておくことが賢明です。 ただし、もしそれを考慮してもうまくいった場合のリターンが大きいと思える投資先があれば、そこに資金の「一部」を投じるのはよいかもしれません。結果的にそれが大きな損失になっても、全体としての損失が軽度ならば、チャレンジする価値はあるでしょう。